秋に行われる「女性医師大腸肛門疾患勉強会」で発表の依頼をいただき、現在スライドを作成中です。
そんななか、タイムリーに
「妊娠授乳と痔の軟膏」について最近インスタグラムのDMで質問をいただきました🙏
今回の会のメインテーマではないのですが、このトピックは触れずには語れないので、まさにタイムリー💡
どうやら、妊娠中だと痔の軟膏を処方してもらえないケースがあるようです💨
ステロイド軟膏を処方するかどうかについて、の以前の問題ですね。
妊婦さんだからと言って、さすがに何も処方しないというのは、コクすぎます⤵️
特に血栓性外痔核の痛みは軟膏なしでは拷問かと思います😱
で、よく話題にあがるのが、「妊婦さんにステロイド入り軟膏」を処方するかどうか。
薬の本だと「妊婦さんは薬の有益性が上回る場合のみ…」という決まり文句かと思います😅
肛門科医でも処方内容がそれぞれで、あまり尖ったことは書きづらいので、私の意見というよりは以下の現状を参考にしていただければと思います🍀
■産婦人科の先生方(特にご自身で妊娠出産を経験されてる方や比較的若い世代の先生のほとんど)は妊娠授乳中の患者様に必要であればステロイド入り軟膏を処方してます。
■産婦人科の先生方ご自身の妊娠中の痔にも必要であればステロイド入り軟膏を使用していることがほとんど。
■血栓性外痔核のような強い腫れや疼痛の場合は、ステロイド入りでないと、なかなか効果が…💦
■ステロイド外用薬は胎児奇形や早産、胎児死亡に因果関係はなかったというイギリスの論文もあります。※痔軟膏ではないのですが…
私個人としては、患者様のお気持ちやご希望もあるので、自身の経験や上記の現状を踏まえ、処方内容については、よくご相談させていただいています😊
ちなみに(痔ではないのですが)妊娠中のヘルペスやコンジローマは逆にしっかり治しておかないと新生児の脳炎や他の病気などが起こりうるため帝王切開になることもありえるので、妊婦さんでも必要な治療はしっかりしないとなのです😲
この辺にあまり詳しくないかなりご高齢の産婦人科医の先生と私の意見がズレ、以前患者様を板挟みにしてしまったこともあり、日常診療では色々悩むところではあります。
「(妊娠出産を含む)女性と肛門疾患について」はなかなか学会でもテーマになることが多くはありません😨
全国の肛門科医のほとんどを占める比較的ベテランの男性の先生方にとってはおそらくあまり興味がないのかな…💦
でも私にとっては、まさにこの分野こそがライフワーク✨
まだまだテーマはいっぱいありますので、今後とも宜しくお願い致します🍀
Source: 埼玉の大腸肛門科(肛門・痔・大腸内視鏡)ママ女医のブログ
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