誰が悪いわけでもない。

そう．．．

乳がんになったのは、誰が悪いわけでもない

が、がんになったことで、
自分を責める人が本当に多い

　　食事には気をつけていたんだけどねぇ．．．
　　これ以上、どう気をつけろと言うの？

　　こんな性格だから、がんになったのかな

　　まともな生き方をしてこなかったから、
　　きっと、バチが当たった

　　そんなに悪いことをしてきたのかなぁ．．．

．．．と、多くの人たちが口にしていた

ある専門家が言っていた

「“がん”になるかならないかは、“運”である」

と――

確かに、“日本人の2人に1人ががんになる”

そう思えば、誰がなってもおかしくはない

たばこを吸っている人でも
肺がんにならない人もいれば、
吸わないのになる人もいる

不摂生をしていてもがんにならない人がいて、
食べ物に気をつけていてもがんになる人がいる

喫煙や過度な飲酒、脂質や塩分の摂りすぎ、
運動不足、バランスの悪い食事など、
がんになるリスクを減らしても、なる人はいる

“これをすればがんにならない”
“これを食べればがんにならない”

．．．というものはないのだ

がんを告知されたとき、

「なんで私が？」
「まさか、私が？」

そう思う

そう、それは誰かのせいじゃない

自分のせいでもない

「なんで？」
「なぜ．．．」

きっとその理由は誰にもわからない

“運”――

そう片づけてしまうのは乱暴なのかもしれない

が、その言葉に、どこか納得したのだ

　　だって、“2人に1人がなる”のだから．．．

　　そして、決して自分を責めないでほしい

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Source: りかこの乳がん体験記