神の詩 第一章第二十六節
皆さま
たくさんの内観をシェアしてくれて
ありがとうございます。
多くのコメントで示されたように
さまざまな角度から解釈していくことができます。
そこには
登山で言えば
正しい道もあれば
迷い道もあります。
どの道からも
学ぶことはたくさんあります。
まずは、
先に
正しい道を知っておくことです。
そうすれば
迷い道から
正しい道を開くことも出来ます。
一般書とは違い、
文字通りに解釈していると
迷い道に入ってしまいます。
なので、
山でも最初は
山岳ガイドがいると良いのです。
「プリターの子（アルジュナ）は立ち上って両軍を見渡し、父達、祖父達、師匠達、叔父達、兄弟達、従兄弟達、息子達、孫達、義父達、友人達の姿を認めた。(二十六)」
アルジュナは、
ここで
両軍の中間に入り、
見渡します。
ここでもアルジュナのことは、
プリターの子
と呼ばれています。
これは、
アルジュナがクリシュナの助言にしたがって、
怒りや憎しみではなく、
無償の愛を意識しながら、
両軍を見たことを意味します。
これから殺し合う戦場の両軍の中には、
血のつながった人々や親しい友人達、師匠達、息子達、友人達など、
どちらの軍隊の中にも
自分と親しい関係の人々が大勢いたのでした。
この段階でアルジュナは、
自分の心の中の「今」の
善と悪、
高次と低次、
対立するものの間に立って、
冷静に内観することができたことを意味しています。
瞑想が、
第二段階に入ると、
自分の心の中の善い面と悪い面があぶりだされてきます。
それらは
どちらも慣れ親しんだものですが、
相いれない性質のために、
お互いに優位になろうという性質があります。
人の心は、
どこか偏りがちです。
心の中の善と悪のどちらに傾いても、
自分の立ち位置に囚われ、
その立場を正当化するのです。
だから
戦争も起こります。
人は
なかなか中庸の地点に立つことは難しいのです。
アルジュナは、
今までの戦争では、
自分の軍の立場を中心に考えて行動していました。
今回は、
真ん中に立つことが出来た。
それは、
次の段階に進める準備が整ったことを意味します。
もちろん
アルジュナが
自力で真ん中に立つことが出来たわけではありません。
アルジュナの心が整い、
魂が次の段階に進める準備ができたからこそ、
クリシュナが真ん中へと連れて行ったのです。
アルジュナは、
クリシュナから教えを受ける時点ですでに
優れた精神力、
高い知性を持ち、
神の摂理に沿った清らかな振る舞いをしていました。
アルジュナが使う神弓ガンディーヴァは、
最初はシヴァ神のものでした。
その後、
ジャーナカ王のものとなり、
次にアルジュナの元へ授けられました。
それを扱えるだけの高い霊性がすでにできていたからです。
クリシュナは、
アルジュナのすべての状態を見抜いて、
アルジュナに真理を伝授することを決めました。
私たちは、
清らかな水を口に入れれば、
消化器官を通って、
血流に入り、
体の細胞の一つ一つにまで
その清らかな水が浸透していくことを知っています。
それと同じように、
クリシュナは、
アルジュナに「ギーター」で真理を伝授することによって、
清らかで無私の境地に至ったアルジュナを通して、
その教えは
全世界の隅々まで拡がっていくことを意図しました。
アルジュナの魂を神との合一を果たすことによって、
いずれ
世界中の人々がアルジュナと同じように
神との合一を果たしていくことを、
クリシュナは願っているのです。
「師は必要な時に現れる。」
人が
幾多の経験を通して内在する真我に気づいたら、
無明の中にほのかな光が灯ります。
その灯りは
目覚めた存在に見逃されることはなく、
それから
偶然のように見える賢明な手段により、
光明の世界へと誘われます。
師が最適な時期に現れます。
それは
クリシュナのような近しい人かもしれないし、
犬かもしれないし、
見ず知らずの人かもしれません。
さまざまな方法で、
私たちは見守られ、
導かれていることを知っておくべきです。
「困難の下にあっても、主はあなたと共に歩んでいます、 ― あなたの行く道全てにおいて」エドガー・ケイシー622-6
「両軍の、父達、祖父達、師匠達、叔父達、兄弟達、従兄弟達、息子達、孫達、義父達、友人達の・・・」
これらは
すべて私たちの心の中の性質を象徴しています。
両軍とは、
自分の中の善い性質と悪い性質を意味しています。
これから先の文節もすべて同様です。
祖父たちとは、
自分の過去世から培ってきた自我のことです。
続きます。
Source: ひかたま（光の魂たち）
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