もしも“あのとき”、
がんを見落とされていなければ...
そうしたら、私は今頃、
女の子を生んで、幼い頃描いていた、
『旦那さんがいて、2人の女の子と4人、
温かい家庭を築く』
そんな夢に、
少し近づいていたかもしれない
もしも“あのとき”、
がんが身体中に転移していたら...
私はおそらく、10年前に、
この世からいなくなっている――
...と、私は時々、
過去の現実と妄想を思い巡らせてみるのだ
もちろん、
考えたところでどうなるわけでもない
この現実が変わるはずもない
が、そこは、“人間”
そんな妄想に
浸ってみたくなるときもあるものだ
“子ども”の存在は、やっぱり大きいと感じる
結婚もしていないのに、
子どもが生まれたときのことを想像し、
小さな手袋や
子ども用のリュックなどを用意していたのだから、
笑える
以前、
“いつでも結婚できるように”と、
家財道具を一式揃えていた知り合いの女性がいた
女性は誰もが結婚に憧れ、
結婚することが当たり前だった、少し前の時代
...が、彼女は一生結婚することはなかった
そして、自分がこんな身体になって思い出した
「準備しておくのはよくない」
と、昔、母が言っていたことを...
そのときは、
「たまたまでしょ」
そう思ったが...
ならば、“万が一”を考えて、
死の準備をしておこう
準備をすれば、きっと再発はしない、
まだまだ死なない
いや、とっくにやっている
そんな、“見落とされたがん”
今、こうして生きていられるのは、
奇跡か、必然か...
「まだまだ生きていていいよ」
そんな優しい声なのか、
それとも、
「まだまだ生きていなさい」
という、訓戒なのか...
“普通”の生活ができなくなった人生
“普通”の身体ではなくなった人生
それでも、こうして生きていること――
そこには、
“感謝”という言葉では片づけたくない感情がある
『この世はすべて、
“奇跡”の中になり立っているのだろうか...』
乳がんになって、
そんなことを思うのでだ
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Source: りかこの乳がん体験記
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