神の詩 第二章第二十五節

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神の詩 第二章第二十五節

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「このアートマンは、目で見ることも、心に描くこともできず、変化することもないと言われている。だから、そのことがわかっているなら、嘆くべきではない。(二十五)」
「目で見ることも、心に描くこともできず、」

顕在意識だけで生きている人間には、
感覚器官に限界があります。

私たちは
日常生活の顕在意識の中で五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を使い、
外界の物事を認識しています。

しかしながら、
人の肉体的感覚器官では、
物質世界という極限られた領域において、
さらに
極めて限られた人間の五感という狭い視野を通すことによってしか
物事を判断することが出来ないことを知るべきです。

この宇宙には
五感を遥かに超えた領域が存在しています。

ある物理学者によると、
私たちが五感で知覚できる範囲は、
すべてのエネルギー波の
十億分の一程度
ではないかと言われています。

身近な例をとっても、
五感による認識の違いは動物種でも異なり、
犬であれば嗅覚が人の数千万倍ある
といわれています。

人では認識できない匂いの世界を享受しているわけです。

聴覚を例にとってみましょう。
音は空気の振動によって伝わり、
各動物によって音として認識できる周波数には
差があります。

人では、
20Hz~22000Hzくらいまでの音が可聴域であるとされています。

犬の可聴域は
40~65000Hz程度までが可聴域となっているため、
犬笛などの高い周波数も
よく聞くことが出来るのです。

鳥では、
200Hzから8000Hzと範囲が狭い分、
鋭敏な聴力を持つといわれていますし、
イルカは
150Hz~150000Hz程度までが可聴域と言われ、
人が聴くことが不可能な超音波を感知できます。

おなじくコウモリも超音波に強く、
1000Hz~120000Hzまで聞くことが出来ます。

また、
魚は、
その生活環境で耳の良い種と良くない種があり、
耳のよい種では浮き袋と内耳を接続するウエーバー小骨の構造を持っています。

ゾウでは、
耳のほかにも足裏で聞き取れると言われ、
クジラも
顎でも聞き取ることが出来る周波数があります。

動物の世界だけでも種によって、
聴覚一つとっても
世界観が異なるのです。

しかも
聴覚では、
どの種類においても
音の周波数域の中の極めて限定された領域しか
認識できません。

私たちは、
身の回りの動物からでも、
人間の認識領域の狭さを
確認できるのです。

その極めて狭い認識領域しかない人間には、
アートマンを知覚することさえ出来ないのです。

そして
その事実を謙虚に受け止めて、
アートマンという
人の認識能力を遥かに超える存在があることを
受け入れることができれば、
嘆く必要もないと言っています。

「世に金剛宝あり、よく堅く、よく擢き、壊せず変ぜざるの力あり、得難く見難く、忽ちに富み忽ちに貴きの能あり。」
(この世界には金剛宝というエネルギーがある。
それはどんな物質より硬く、
あらゆるものを砕き、
破壊されることもなく、
変わることも無い。
そして得ることも見ることも出来ない。
それは直ちに富み、直ちに貴くなる働きを持つ。)
空海、理趣経開題

次は

「また、アートマンは絶えず生まれ、絶えず死ぬと、汝が考えたとしても、嘆くべきではない。(二十六)」

よく内観し、
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Source: ひかたま(光の魂たち)

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