インフルエンザの研究ですけど、、
研究成果の概要(和文):インフルエンザの予防には経鼻ワクチンが効果的であるが、その免疫誘導にはアジュバンドが必要である.本研究では,粘膜免疫を増強する漢方薬が,経口アジュバンドとなることを提唱し,麻黄湯が肺・血清中の IgA・IgG 抗体産生量を増強することを明らかにし,さらに経鼻ワクチン接種後のウイルス抗原特異的な抗体を誘導することを明らかにした。
1.研究開始当初の背景インフルエンザを始めとする感染性疾患の予防には,すでにワクチン療法が定着している.しかし,現行のワクチンの多くは,不活化ウイルスを用いた皮下接種によるものであり,これは血中のIgG レベルの上昇は生じるものの,感染防御の最前線である気道や消化管での IgA の産生を促すものではない.従って,現行の皮下ワクチン療法は,感染後の病態の悪化を予防することはできても,感染そのものを予防することができない.さらに,IgG は非常に特異性が高いために,インフルエンザなど複数のウイルス種によって発症する感染症では交差防御能が低く,ワクチンとして接種したウイルス株以外の流行株には無効である.従って,より高度な感染予防のためには,経鼻投与や経口投与などワクチンを直接粘膜組織へと到達させることが必須であるが,ワクチンの単独投与ではIgA の産生を誘発させることは難しく,抗原提示細胞を刺激するアジュバントを用いることが必須となる.しかしながら,従来型のアジュバントであるアルミニウム,カルシウム等では,抗体産生能を高める効果は見込めるものの,局所反応が強く,投与後の強い炎症応答が問題となる.また,特にアルミニウムアジュバントは IgE 産生を刺激するため,小児アレルギー疾患を増悪することや,アルツハイマー型痴呆や透析脳症の病因となる危険性も示唆されている.このような背景のもと,より安全性の高いアジュバントの検索が行われ,toll–like 受容体リガンドである細菌毒素やインターフェロン–γ等のサイトカイン類など,自然免疫系の賦活物質が考案されてきたが,炎症惹起という問題点は残されており,安全性の問題をクリアしたとは言い難い.(略)4.研究成果
(1)漢方薬投与マウスのIgA およびIgG 産生能の評価 BALB/c マウスに麦門冬湯または麻黄湯を2週間投与後,血清および肺洗浄液中のIgA 量およびIgG 量を測定した.麻黄湯投与群では血清中のIgA 抗体の産生量が増加したが,血清中のIgG 抗体量はコントロールと変化がなかった.一方,麦門冬湯投与群には血清と肺洗浄液中のIgA とIgG の産生量には有意な変化はなかった.(図1)
mRNAワクチンが、、
接種しても感染を予防する訳ではない。
これは当たり前のことで、、
ここでは麻黄湯が、、
IgA抗体産生に役立つとある。
感染の入り口で如何に防御するかが大事で、、
そういう意味ではIgA抗体はあらゆる粘膜感染症に有効だというコトです。
それと、、
補中益気湯。
小林製薬と北里大学の設置法人である北里研究所は2019年1月に漢方生薬の活用と更なる応用を目的に、業務提携に関する基本合意を締結しました。ウイルス感染症に対する人々の関心が高まる中、両者は感染予防に役立つ漢方薬を探索してきました。その結果、疲労倦怠や食欲不振に用いられてきた漢方薬「補中益気湯」に、感染防御免疫系を活性化し、ウイルスに対する生体防御反応を高める薬理作用があることを見出しました。
取り敢えずこの辺で。
※2つのランキングクリック宜しく。
※2つのランキングクリック宜しく。
Source: 身体軸ラボ シーズン2
コメント