「痔があると脱毛できない」という都市伝説について

内科医

実は女性外来してると40-50人に1人は
「私のお尻、VIO脱毛していいか?」
という相談です…。

ネット上には
痔があるとVIO脱毛できない」という記事があふれています。

実際はほとんどのケースで脱毛可能なのですが、あまりにも脱毛関係の相談で来院される方が多いので、めっちゃ真剣に調査しました。

⇒⇒⇒

★どうやら自己申告すると、
エステ脱毛だと100%断られるようです。
医療毛については6-7割は医師の判断によるという感じでした。
※トラブルが生じた時のリスク回避のためと思われます…
※申告しないと、良くも悪くも、なんだかんだでできちゃうことも多いみたい
↑裏情報

★ただ、そもそも「私、痔があるかも?」
思われている患者様の多くは、女性は特に、
スキンタグ(肛門皮垂)という痔の残がいみたいなただの皮膚であることも多く、
それでしたら、なんの問題もなくVIO脱毛できます。
※とは言っても肛門科医でない先生に診断を
あおぐのは酷だなーとも思います…

外痔核の場合も基本的には急性期以外は
スキンタグに近い状態のことが多いですので
当てられることがほとんど。

※実際そんなにお尻の穴のすぐ外側から毛が生えてる人はいませんが。
↑まぁ、当てる必要がない、というとの、当ててはいけないというのはまたニュアンスが違うと思いますが

内痔核の場合、そもそも肛門内の痔なので
外に当てても問題なし。外に出てしまう場合、
戻せれば問題なし。

裂肛はそもそもが照射できる位置の
キズではない(もっと奥)ので、
照射できなくはないのですが、
まさに切れてる時は近くにエネルギーが
加わると傷が悪化する可能性は
否定できないかも。

肛門周囲膿瘍や痔瘻の場合は、
そもそも脱毛してる場合じゃないです…。
早急に肛門科へ。

なーんて、色々熱く語ってますが、
基本的にはそもそもOの脱毛する必要はないです。
ただ、毛が多くて拭きづらくて、拭きすぎて
かぶれてしまう方はやってもいいかも。

★「意外とOの部位に毛が生えてる」なんていう
ネット記事を最近見ましたが、
たしかに生えてる人は女性でも結構な量の方もいらっしゃいます。

それでも診察は問題なくできますし、個人的にはVIO脱毛する必要もないとは思いますが、
たしかに悩まれている方が多いのは事実。

★実は脱毛前相談、男性医師のところにはほとんどこないそうです。

★イマドキ女子(アラフォー、いや厳密にはオーバーフォーティーですが…)の肛門科女医として、世の中の流れ&受診の需要にはついていってると
自負しています。

「VIOやりたいけど、私、大丈夫かな?」
悩まれている方、私、相談にのります。
※なんなら「脱毛オーケー」という「肛門科医お墨付き証明書」でも作るかな(笑)

★そして、9月で2ヶ所の外来勤務を終了する理由も、このへんの話ともちょっと絡んできます。

私、肛門科医を辞めるわけではないです。
お急ぎでない方は数ヶ月お待ち下さい。

(私的には)夢のようなプロジェクト構想中です。
カミングスーンです。
宜しくお願い致します。

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Source: 埼玉の大腸肛門科(肛門・痔・大腸内視鏡)ママ女医のブログ

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