おはようございます。
小規模企業共済の加入条件について、当ブログの読者の同業の先生から以下のご質問をいただきました。
ちゅり男さん 初めまして。
資産形成を意識するようになり、ちゅり男さんのブログにたどりつきました。
大変勉強になる情報をありがとうございます。
当方40代の勤務医で、ネット事業を数年前から行っております。
ネット事業は年150万円程の収益があり、この度節税のため個人事業主または合同会社による開業を考えております。
個人事業主の方が敷居が低いようなのでまずは個人事業主でスタートする方に傾いております。
医業の方も今後の働き方を検討中で、週20時間以上勤務することで社会保険を受けるか、20時間未満としてフリーランスの形にして自分で社会保険を賄うか考えているところです。
資産形成や節税のためには小規模企業共済に加入することがかなりメリットがあるので、できれば加入したいと考えています。
常勤医では小規模企業共済の加入要件を満たさないようなので、加入するとしたらフリーランスの形をとるしかないのかなと思います。
前置きが長くなりましたが、お聞かせいただきたい事柄は小規模企業共済についてです。
ちゅり男さんは大学院生時に小規模企業共済に加入されたと伺いました。
その後、大学院から勤務医に移られた際の小規模企業共済の継続についてはどのような扱いになるのでしょうか。
大学院の時に始められた不動産業を現在も続けているとのことですが、事業を継続していれば小規模企業共済も継続できるものなのでしょうか。
今後、フリーランス+個人事業主で小規模企業共済に加入し、扶養が増えた際には常勤医+個人事業主(または合同会社設立)を考えております。
長々と申し訳ありません。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご教示いただければ幸いです。
よろしくお願い致します。
ご質問ありがとうございます。
この質問に関しては、中小機構のHPや規約を見ても明文化されていないため、私自身も過去に疑問に思って問い合わせたことがあります。
その時の担当者の回答をそのまま記載いたします。
再就職して給与所得者になった時の小規模企業共済の扱いは?
再就職後も事業が継続しており廃業届けが提出されていなければ継続可能
私が以前に中小機構に問い合わせた時の回答は以下の通りでした。
1) 給与所得がある状態は小規模企業共済の本来の対象とは外れているが、事業が継続している限りは継続可能
2) ただし、事業(個人事業・法人)がきちんと継続しており廃業届けが提出されていないこと 、確定申告を確実に行うことなどが大変重要
要するに、再就職をした後もきちんと事業を継続しており、その事業内容について毎年の確定申告を確実に行えばよいですよ、という回答でした。
グレーゾーンなので事前問い合わせをおすすめします
私が問い合わせたのは数年前ですが、その後も先方から特に問い合わせなどありませんので、今のところ問題ないものと判断しています。
ただし、給与所得者が小規模企業共済を活用するというのは本来の趣旨と外れますので、ある程度の規模の事業を毎年継続しているという証拠を確定申告で残し続ける必要があると思います。
要するに、一般常識的に「事業」と呼べない規模になりますと、「ただ節税目的に小規模企業共済に加入している」と判断され、アウトになる可能性があります。
よって、加入される場合には、その事業に継続性があるか、事業が拡大していく可能性があるかをよく考えたうえで加入することが重要でしょう。
まとめ
小規模企業共済に加入している個人事業主が再就職した場合、事業が継続しており毎年の確定申告が確実に行われれば、小規模企業共済は継続できます。
ただし、私が数年前に問い合わせた時の回答ですので、念のためご自身で確認することを強くおすすめします。
こんな記事も書いています。
小規模企業共済とiDeCoを併用する場合、受け取り方に注意しないと税金で大きな損をする可能性があります。
個人事業主ではiDeCoと小規模企業共済の組み合わせが最強だと思います。
www.churio807.com
専業主婦のiDeCoに関しては、所得控除のメリットが得られず、資金拘束のリスクもありますので悩ましいところですね。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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