節目の年へ

内科医

 早いもので今年もはや1ヶ月近くが経過しました.

 ここ数日は,数十年に一度の最強寒波の到来とのことで,日本中が大変な寒さになっています.
 例によって北海道や東北,北陸ではとんでもない降雪量になり,あちこちで雪の事故や交通網の麻痺が多発しています.関西地方も例外ではなく,高速道路等の渋滞はもちろんですが,京都方面ではJRの列車が何本も同時に立ち往生してしまい,大勢の人たちが飲まず食わずで車内に何時間も閉じ込められてしまうような事態も起こりました.

 私の住んでいるエリアでは,先日は積雪で通勤で使っているバスが止まってしまい,やむなく電車通勤となりました.気候の温暖な神戸は雪といっても数センチ積もっただけなのですが,凍結した道での転倒を避けるべく私もかみさんもトレッキングシューズで外出,これは大正解でした.案の定あちこちで多くの人々が転倒しているのを見かけましたが,何よりも普段雪に慣れて地域ならではの風景でした.

 それでもこれくらいの雪は仙台に住んでいた時のことを思い出すとはるかにましです.公共交通機関も神戸や大阪ほど便利ではなく,自動車がなければ生活が成り立ちませんでしたから,冬季になれば大雪が降る前にスタッドレスタイヤを履き,出勤前には車庫の前で雪かきするのが日常でした.

 この寒波は日本だけでなく,中国東北部ではマイナス53度という信じ難いほどの過去最低気温を記録,アフガニスタンでもやはり記録的寒波が襲来,両者とも多数の死者が出ているとのことです.

 地震や津波もそうですが,こういった自然災害が起こるたびに痛感させられるのは,やはり自然の猛威というのは人智を超えたところにある,いくら人類が高度な文明を築き上げたと自画自賛しても,大自然の前ではなすすべもない,抗いようもないということなのです.

 今,自然を意のままにできると勘違いしてすっかり驕り高ぶってしまった我々人類は,全宇宙から見れば吹き飛びそうなほど小さなこの地球という星の上で,相も変わらず愚かな争いに明け暮れています.
 大災害が起こるたび,これはそんな愚かな我々人類に対する鉄槌であり,猛省を促しているのだと思います.

 さて,50歳という人生の節目の直前に開業,それからあれよあれよという間に15年が経過した今年,なんと私もついに65歳になってしまいます.我ながら信じられない気持ちですが,社会学的な年令区分上はついに高齢者の仲間入りというわけです.

 自慢ではありませんが,患者さんはじめ多くの人々は,私の年齢を聞いたり,もう孫がいると聞くと,ほとんどの方が信じられない,せいぜいまだ50台前半くらいだと思っていた,などと言って驚かれます.体型が若い時とあまり変わらないことや白髪やシミが少ないこと,毎日バタバタと動き回っているので齢を重ねることによる貫禄が全く感じられないことなどが理由なのでしょうが,人々の健康を預かるという仕事であること,また特にアンチエイジング目的で来院される方も多いことを考えると,老けて見られるよりは,まあえぇやないか,と妙に納得しています(笑)

 そうは言ってもやはり加齢には抗えず,少しずつ色々な面で衰えがきているのは因めません.それも柔軟に受け入れつつ,今年1年も,私も含めて家族の誰もが心身ともに元気で,仕事にプライベートに充実した日々が送れれば,それに過ぎたる幸せはありません.


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Source: Dr.OHKADO’s Blog

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