鳥取市内の旅館の毅然とした対応がSNSで注目を集めている。発端となったのは、Googleマップのレビュー欄に寄せられた、「客室でタバコ吸ったら罰金一万円取られました」とする一件の口コミだ。■「臭いがなくなるまでの丸2日間、客室の販売ができませんでした」口コミは2022年末に投稿されたものだが、23年8月8日にツイッター(現・X)で取り上げられ、改めて注目を集めることになった。客は投稿で、この旅館について星1の評価をつけ「客室でタバコ吸ったら罰金一万円取られました」とし、「普通そんなことありえないです」と憤慨。もう訪れることはないとして「星(編注・評価)に騙されないようにしてください」などとつづっていた。
これに対し、旅館のオーナーからGoogleマップ上に返信があった。「先日は、せっかくの楽しいご旅行時にお互い不快な思いでお別れしなければならなかったことが残念でなりません」と切り出している。「当館は全室禁煙で、エントランスの外に喫煙所を設けております」とし、チェックインの際に禁煙の案内をしているほか、館内のいたるところに禁煙の表示をしていたという。また、客側が訴えていた「罰金一万円」とする対応についても、こう説明した。「喫煙されたご本人様は、ご高齢で全館禁煙だという認識がなかったことと、その後は喫煙所を使っていただいていたということから配慮し、通常3万円の請求額を1万円とさせていただきました」
清掃にかかった費用は客に請求した罰金よりも多く、「エアコンクリーニング費用は2台分約15000円とカーテンのクリーニング費用数千円」だったという。さらに、「臭いがなくなるまでの丸2日間、客室の販売ができませんでした」とした。「あの客室は最大5名様で1泊最大5万円の売り上げが見込めるお部屋です」とし、「2日間で最大10万円」の損失について「どうお考えでしょうか?」と怒りを隠さなかった。「このような口コミで私どもを貶めようとするお気持ちを理解することができません」と憤慨している。
「湯滝の宿 西屋」は、約700年前に開湯した白布温泉に唯一残る茅葺母屋の旅館だ。本館は、江戸中期から昭和時代にかけて建てられた築約百年の歴史ある建物だという。
公式サイトによると、旅館内は全館禁煙で電子タバコも不可だという。「建物の構造上、臭いが霧散しにくく、他のお客様へのご迷惑ともなります」とし、「どうしてもご滞在中の喫煙が我慢できそうにないという方は、喫煙可能な設備のあるお宿さんへのご宿泊を改めてご検討されるようお願い申し上げます」と呼びかけている。
今回の対策のきっかけとなったのは、22年12月16日の女将のツイートだ。敷地内で喫煙する客がいたとして、怒りを露わにする内容だった。
「あれほど『館内敷地内完全禁煙』とHPにも予約ページにも客室にも掲示しているというのに、部屋で散々タバコを吸って臭いだけ残して帰っていかれたお客様。宿を何だと思ってる?分からいでか。その部屋は消臭作業の為数日は使えない。凍える空気の中掃除してくれたスタッフに心の中で詫びなされ!!」
あわせて、部屋に貼られた「館内・敷地内禁煙 NO SMOKING 電子タバコもご遠慮ください」と書かれた注意書きの写真も公開していた。
投稿が波紋を呼ぶと、思わぬ展開があった。
ツイートから2日後、女将がツイッターで、「あれから後日談。喫煙されたお客様からまさかの口コミ(酷評)が」と報告。実際に寄せられたという口コミのスクリーンショットを添え、「事を荒立てたくありませんでしたが、自身の行いを棚に上げたあまりの暴挙にとうとう堪忍袋の緒が切れました」と怒りをあらわにしていた。反論のコメントも投稿したという。
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Source: 身体軸ラボ シーズン2
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