アインシュタインは…理想の科学者だよね。

内科医
Everything that is really great and inspiring is created by the individual who can labor in freedom.「本当に偉大で素晴らしいものすべては、自由な精神のもとに働くことができる者によって創造される。」
– – -自由な精神と研究- – – 
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(書斎でのアインシュタインです。彼には研究室も何もいらなかったんですね‥、あるのは解放された自由な彼の精神と机一つだけです。それでも新しい研究ができるということですよね。Berlinにて)

その意味とは?
このアインシュタインの言葉の「自由」とは「単なる自由」ではなく「精神の解放から得られる自由」を意味しているように感じます。そんな観点からすれば、人間という小さい生き物の枠を越えて生きることの重要性と、そんな生を通して創造することの重要性を説いている文章だと捉えることが出来ます。簡単な言葉で言えば「一般的な人間は、考えにも枠を持っていて、その枠を越えて創造することは難しい。しかし、そんな人間の枠を越えた時には、偉大で素晴らしいものを創造することができる。」とも言い換えることができます。簡単なようで、ちょっと難しい文章ですね‥‥。

日常への応用
人間は肉体を持っているので精神も肉体に制限されているように考えがちです。しかし、精神は肉体とは違う働きを持っていて、肉体を遙かに越え、地球をも包み込むことができる創造性を持っています。そんな観点を持ってみれば、私達の日常社会で起きている、人間社会での出来事のほとんどは、些細なことに違いありません。より大きい視点に立って考えてみることで、私達自身の精神も解放し、精神の自由を得たとき、自分にしかできない貢献が世の中にできるのだと感じます。

研究への応用
自由に研究をする環境を与えられているのにも関わらず、大きな研究ができないと嘆く研究者の方がいらっしゃるならば、そんな方のポイントが今回の文章に隠されているような気がします。つまり「研究者自身の考え方が狭いばかりに(=精神の解放が十分でないばかりに)、研究をしていても偉大な研究成果を出せないということ」になると思います。簡単に言えば、「常識に捕らわれていないか?」を自問自答すること‥‥。「新しい考えが、この地球上にないからこそ、未知の現象であること」を再認識すること‥‥。そんな未知の現象の把握には、自分の精神が地球をも包み込む位の感覚を持って、現象を見つめるという必要があるということなんでしょう。「極限にまで自己の精神を解放して自由にしてやることが、大きな研究を生む土台となる」ともいえるのではないかと思います。この感覚は哲学的というよりは、宗教的な感覚に近いのでしょう。

医学への応用
巷では、遺伝子を中心とする医療が未来の医療との考えがあり、大きなプロジェクトを次々に組まれています。しかしながら、私個人が考えるには「遺伝子治療に未来はない」と考えています。ワトソンとクリックにより遺伝子の二重螺旋構造が確認されてから、遺伝子を中心とした研究が進められています。でも、「遺伝子の根本的意味合いは何なのか?」 「何故、遺伝子構造が人間のブループリントになるのか?」という根本的な疑問への解答をなおざりにして研究が進められているのではないかと感じるのです。医学研究者も、精神の自由を獲得し、深い視点を持って遺伝子研究を再考する時期にきているとも感じますが、如何でしょうか。

一般的に、精神の解放から得られる自由よりも、精密機械を使って研究の方が得られるものが大きいと考えがちです。でも、機械は人間が使う物であって、機械を使う前に創造性を持って現象の把握をすることが最も大切であることは言うまでもありません。その過程をなおざりにして精密機械を使っても、結果は自ずとから明らかです。精密機械より人間の感性の方が重要で、その感性を極限まで広げることができたとき、精密機械も研究者の手足となって働くのだと感じます。

さて、あなたなら、どう思われますか?

PS: 一つ一つのアインシュタインの言葉は重みがあるため、何日も熟考の上、記事にしています。アインシュタインは、科学者の域を超えていて、哲学者や宗教者でもあるように感じます。「あなたの実験室はどこですか?」の質問に頭を指さす位ですから‥‥、一つ一つのアインシュタインの文章の解析は自分にとっても真剣勝負です。どこまで、アインシュタインの感覚に近付けるのか‥‥、と思いながら解析しています。できれば、皆さんと共にアインシュタインの感覚に近づき、より良い人生を歩めたらと思っています。

PS2:彼女が生きているときには…その歌と感情の出し方に感激して
  ザードのCDは、ほぼ全て買いました。


Source: 病気って…なぁに?

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