メイドインアビスというマンガがある。
舞台となるのは誰も底を見たことがない謎の大穴「アビス」。
アビスには危険なモンスターたちが生息するが、不思議な力を持つアイテム「遺物」が眠っている。
メイドインアビスは、探窟家リコと謎のロボットレグの2人が、アビスの最下層を目指す冒険ファンタジー物語である。
（メイドインアビス1巻より）
アビスの断面図はダンジョンを思わせ、それだけで冒険に出たくなるようなワクワク感を覚える。
「未知の冒険」と「厄災」、「貴重なアイテム」
ハンターハンターの暗黒大陸編が実現すればこんな感じでは…？と感じさせるストーリーである。
だが可愛らしい絵柄と裏腹の展開のエグさはハンターハンターを上回り、作者の趣味と性癖が遺憾なく発揮されている。
（メイドインアビス3巻より）
法律的に際どい描写も多く、読み手を選ぶマンガだが、面白いのは間違いない。
今回はメイドインアビスの物語と魅力的な謎の数々をまとめてみる。
物語の進行
現在、コミックは12巻、アニメは2期までが公開されている。
（アニメのほうが見やすいので、アニメ版もオススメ）
アビスは7層構造。
序盤は1巻で2層ずつとハイペース進んでいたが、第5層で2巻、第6層で7巻を費やし進行速度が遅くなっている。
そして最新刊12巻のラストでついに第7層に到達。
最下層が目前に迫っている。
（メイドインアビス12巻より）
ちなみにアビスの階層構造は「魔神英雄伝ワタル」が元になっているらしい（子供のとき大好きだったアニメである）。
登場人物
母親ライザ
ある日、主人公リコのもとに、同じ探窟家である母親ライザから手記が届く。
その手記には第6層までのアビスの情報が詳細に記されていた。
さらにその中に同封されていたのは「奈落の底で待つ」と書かれた紙。
これがきっかけでリコは冒険に旅立つ決意を固める。
（メイドインアビス1巻より）
しかしその紙を書いたのはライザではないことが第2層で判明。
（メイドインアビス3巻より）
アビスの底で待つのは何者なのか？
母親は生きているのか？
これがメイドインアビスの大きな謎の一つである。
謎のロボット・レグ
リコのもとに現れた記憶を無くしたロボット・レグ。
彼は自分の記憶を取り戻すためにリコとともにアビスの底を目指す。
（メイドインアビス1巻より）
断片的な記憶から推察すると、彼はアビスの中からやってきたらしい。
第4層、第6層の記憶があることから、それより下であることは確か。
そして喋り方も体さばきもライザに似ているらしく、密接な関わりがあったことが伺える。
（メイドインアビス6巻より）
ライザを弔ったような記憶もあるようだが…。
（メイドインアビス3巻より）
彼は何者なのか？
レグとライザの関係は？
どこから来たのか？
なぜ地上に向かったのか？
これもメイドインアビスの謎の一つである。
似たようなロボットの存在も確認されているが別の個体のよう。
複数存在しているのか？
（メイドインアビス12巻より）
白笛
最高位の探窟家に与えられる称号「白笛」。
メイドインアビスの物語はこの白笛たちとの出会いの連続で進んでいく。
自らが発掘した遺物で武装した彼らは高い戦闘能力を持ち、人格の面でも曲者ぞろい。
（メイドインアビス2巻より）
特に「筋金入りのろくでなし」と評されるボンドルドは高い人気を誇るキャラクターである。
（メイドインアビス3巻より）
評判通り、マンガ史上に残るほどの「ろくでなし」だった彼の活躍に注目。
（ボンドルド編のアニメは地上波では放送できずR15指定の映画で公開された）
（メイドインアビス4巻より）
アビスの謎
アビスには数多くの謎がある。
それがメイドインアビスの最大の魅力である。
謎の遺跡と過去の住民
アビスには人工物が多く見受けられる。
まず第3層の断崖絶壁に存在する、めり込んだ船の遺跡。
大穴が地上を飲み込んでいるのか？
（メイドインアビス3巻より）
第5層に存在する巨大な祭壇場。誰がなんのために作ったのか？
（メイドインアビス4巻より）
そして第6層には遺跡都市が眠る。
（メイドインアビス6巻より）
都市の建物はなにかの結晶と混じってしまっているらしい。
かつて6層で何がが起こったのか？
（メイドインアビス6巻より）
6層の住民は「身体に模様があるヒトのような姿」だったらしいが…。
どこへ消えてしまったのか？人間ではないのか？
（メイドインアビス8巻より）
遺物
アビスから発掘される、不思議な力を持つアイテム「遺物」。
深層で発見されるものほど複雑な形をしているらしい。
（メイドインアビス2巻より）
大昔の人間が使っていたとされているが、その存在は謎である。
無かったところにあったりするらしい。
（メイドインアビス8巻より）
発生のしかたも謎。急に湧いて出るのだろうか？
アビスの呪い
アビス内から帰還する際に発生する謎の症状「アビスの呪い」。
下に降りるときには何も起こらないが、上に戻ろうとすると人体に異常が発生する。
（メイドインアビス1巻より）
アビスに深く潜れば潜るほど、上昇するときに重篤な症状が出るようになる。
そして6層以下へ進むと生きて戻ることはできない。
この呪いが何なのかは不明である。
呪いと同時に祝福（特異体質のようなもの？）も与えているとのことだが…。
（メイドインアビス5巻より）
アビス時間
アビスの下に行けば行くほど時間の流れが早くなる。
5層での「2週間」が地上では「数ヶ月」とのこと。
（メイドインアビス3巻より）
この設定もアビスの謎に関わっていると思われるが、現時点では謎。
相対性理論なのか？
一般相対性理論においては、重力は空間（時空）を歪ませ、時間の進みを変化させる。
このため重力ポテンシャルの低い惑星上では、重力ポテンシャルの高い宇宙空間に比べて時間がゆっくり進むことになる。
母親ライザの手記の一部が鏡文字になっているのも何か関係があるのかもしれない。
（メイドインアビス11巻より）
干渉器
第6層に設置されている干渉器と呼ばれる謎のロボット。
情報収集のために作られたらしい。
（メイドインアビス7巻より）
各層に置かれたとのことだが、現在干渉器が存在しているのは6層のみ。
誰が作ったのか？情報収集の目的は？
レグと何か関係はあるのか？
2000年周期
白笛たちの発言によると、現在アビスは「次の2000年」の時代に差し掛かっているようだ。
（メイドインアビス5巻より）
（メイドインアビス11巻より）
それに関わると思われるいくつかの現象がある。。
まずは手を合わせたポーズをとっている遺骨「お祈り骸骨」。
(メイドインアビス1巻より）
およそ2000年前の遺骨だが、その下に約4000年前、さらにその下から6000年前の遺骨が発見されている。
このことから、アビスでは2000年周期で大量の人が亡くなっている事が分かる。
そして地上の街オースでは謎の病が流行りだしている。
それは誕生日に死んでしまうというもの。
謎の病と遺骨の死因は関係していて、その病の原因はアビスにあると考えられる。
（メイドインアビス6巻より）
何が起ころうとしているのだろうか？
まとめ
現在物語は第7層まで進んでいるが、これらの謎は一切明かされていない。
そして新たなる謎。
7層にあるという不思議な輪。
最下層への道に潜む門番の存在。
最下層にたどりつくために必要不可欠な情報を持つという「巫女」と呼ばれる謎の人物。
（メイドインアビス12巻より）
この先どんな展開が待っているのだろうか。
（作者の性癖がエスカレートすぎて連載終了してしまう可能性もゼロではないが…）
Source: 皮膚科医の日常と趣味とキャリア
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