ブログ別館の『脂質は食後血糖抑制剤』の記事には多くの方からアクセスをいただいたようです.
ただ ご覧の通り このデータは 私個人のデータにすぎません.しかも過去の食事記録から集めたものなので,時期もさまざまです.血糖値は1時間おきに測りましたが,インスリンがどうなっていたのかは もちろん不明です.
文献はないのか
そこで,脂質と血糖値の関係をきちんと調べた文献はないのかと,医学雑誌・栄養学雑誌を調べております.
しかし,最近の文献は(特に欧米の文献は)
- 糖尿病の合併症でもっとも恐ろしいのは急性心疾患である
- 糖尿病とは,すなわちインスリン抵抗性である
- インスリン抵抗性は体脂肪率に相関する
- したがって,高脂肪の食事は避けよう
とまあ,こういうストーリーを最初から決め打ち,つまり最初から結論ありきのものばかり[★]なので,食事の脂質と血糖値との関係を淡々と調べた文献はほとんど見当たりません. 特に食後血糖値との関係を調べたものは皆無に近いです.
[★]いくらなんでも 1.~3. までは,まあいいとして そこから突然 4. に至るのは しらねのぞるばも真っ青の『暴論』だと思います.
専門誌ですらこうなのですから,日本のネット情報は推して知るべし.『低脂肪・低カロリーでバランスのいい食事を摂りましょうね!』としか書いてありません. いやだから,どうしてそうなるのかを知りたいのですが.
古い文献ですが
やむなく時代をさかのぼっていったら,こういう文献がありました.
英国の栄養学専門誌の文献です.抄録を見ると『健常者にいろいろな方法で脂質を含む食事を食べてもらって,食物の胃からの排出時間や食後の血糖値・インスリン量を調べた』とあります. さてどういう結果なのでしょうか?
[2]に続く
Source: しらねのぞるばの暴言ブログ
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