命 日 ~“標準治療”の大切さを思う日~

あれから3年――

その訃報が流れたのは、
彼女が亡くなった翌日

午前のことだった

元キャスターであり、
タレントとしても活躍されていた彼女

その病――“進行性のがん”報道が世間を騒がせ、
急遽、
歌舞伎俳優の旦那様が会見をすることになったのは、
彼女が亡くなるちょうど1年前のことだった

私はその瞬間、
会見をはじめた彼の口から、

「乳がん」

という言葉が出ないことを願っていた

...が、
やはり彼の口から出た病名は、“乳がん”だった

なんだかよくわからないが、とにかく、

「これは、(世の中が)大変なことになる」

そう思ったのを覚えている

その後、ブログを開設した彼女から、
治療の詳細は一切出なかった

私の周囲のがん経験者たちからは、

「どんな治療をしたのか知りたい」
「どのような経緯を辿って今に至るのかを知りたい」

そんな声が多く聞かれた

が、著名な方となれば、
一つの発言が及ぼす影響は多大だ

公表をしなかったのは、
彼女の気遣いもあったのかもしれない

そしてその時、もうひとつ、
付いて回ったのが彼女の“後悔”

『あのとき...』
『あのとき...』

と、何度か過去を悔やんだ記述が印象的だ

そこには、“乳がんの見落とし”もあったようだが、
まことしやかに囁かれたのは、
高額な民間療法に頼った説

憶測が憶測を呼び、
様々な医療機関名や療法名があがっていた

それほど世間は
彼女の治療を知りたがったようだ

それと同時に注目され、
いつしか独り歩きをはじめた“ステージ4”という言葉

が、これに関しては、
後に転移したことによるものと思われる

彼女の乳がん発覚時の本当のステージは、
おそらく公表されていないだろう

推測するに、

彼女は乳がんがわかった当初、
手術も標準治療もしなかった...

...だとしたら――

あまりにも悔しすぎる現実である

もちろん、後悔してもはじまらない

そのとき、“彼女自身”が選択した答えだ

が、そこに“後悔”があるとしたら、
その選択は正しかったのか...

そして、“あのとき”、
しっかりと治療を受けていたら...

そうしたら、
彼女は命を落とさずに済んだのかもしれない...

そんなことを思うのだ――

  それは、ずっと思ってきたこと

  が、口にはできなかった

  決して、
  「口にしてはいけない」と思っていたから

  が、彼女を思い出すと、
  そんな悔しさがいつもこみ上げる

  やっぱり、しっかり治療はしなければね...

  “○○療法”などと謳っている、
  科学的根拠もなく、
  高額な如何わしい治療まがいに、
  手を出す人がいなくなりますように...

今日は雨...

なんだか哀しい雨である

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Source: りかこの乳がん体験記

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