インスリン総量は同じなのに
前回記事では,納先生のホームページから,No,13とNo,14の二人の男性の5時間糖負荷試験のデータを用いて,横軸=血糖値,縦軸=インスリンでプロットしたところ,No.14の理想的な結果を示す30代の男性は ほぼ直線上のグラフになり,高血糖と低血糖が起こってしまう No.13の40歳代の男性は グラフがループを描くことがわかりました.
注目すべきことは,このお二人のインスリンの分泌ピーク値,そして 分泌総量は ほとんど同じだったということです. つまり この対象的な結果の差を生んだのは,単に インスリン分泌のタイミングだけだったのです.
それでは 他の人は?
納先生のホームページには,合計26人のボランティアのデータが掲載されています. では,他の人はどうだったのでしょうか.
同様にして全員をグラフにしてみました.
ただし,No.1の人だけは,おそらくもっとも重要な30分でのインスリン値が不明なので除外します.
また 人によって,ピーク血糖値.ピークインスリン値には 大きな個人差があるのですが,比較しやすいように,縦軸・横軸の目盛りはすべて下図のように固定しています. したがって 人によってはこのグラフからはみ出ています. 全員をカバーできる目盛りにすると,ほとんどの人でループが小さくなりすぎてわかりにくくなるからです.
いかがでしょうか?
通常の 横軸=時間のグラフよりも,もっと個人差のバラエティが激しいのがおわかりいただけると思います.
次回は このグラフを見て考えさせられたことを まとめてみます.皆様も晩酌でもヤリながら,じっくりとご堪能ください.
[6]に続く
Source: しらねのぞるばの暴言ブログ
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