どうも、ヨウ-P(@s_y_prince)ことYO-PRINCEです!
いろんな切り口からカイゴのヒントをお届けしています!
今回の記事は「業務改善」についてです。
とりあげるのは「日誌」です。
まずはこちらのツイートをご覧ください👇
個人記録だけでも大変なのに内容が重複する業務日誌まで作るのは二度手間🙅♂️
日誌は法令上は必要ないから業務上必要なければ簡素化は問題なし☝
人員配置の記録も日誌に載せたところで管理しにくいし別のツールで記録すればいい☝
業務改善するなら日誌は見直すべし🙆♂️#介護にまつわる小さな引き出し— ヨウ-P (@s_y_prince) 2020年10月17日
これは、介護現場において多くの方が感じていることではないでしょうか?
では、このツイートについて解説していきたいと思います。
「介護現場に日誌が必要」とした根拠法令はどにもない!?
冒頭ツイートのとおり、介護の業務日誌は法令上どこにも必要であるとの根拠はありません。
なので、業務日誌がないからと言って法令上は指導を受けたりするようなことはありませんし、法令上根拠がないことまでする必要はないと言えます。
ただ、その地域の行政担当者のさじ加減で法令にもとづかない指導をしてこられることがあるんですよね…。
介護保険においてはローカルルールというのがあって、行政担当者がNOと言えばNOとなってしまうことがあるので、法令上根拠がないことが明らかであっても、判断に迷う場合は行政担当者に相談しておいたほうが良いと思います。
そして、行政担当者の返答に納得できない場合は、どの法令を根拠にした返答なのかを確認するようにしましょう。
行政担当者の返答が変わってくることもありますので…(^^;)
いずれにせよ、介護現場の日誌は、法令を調べまくり私の地域の行政担当者に確認したところ、日誌が必要であることの法令上の根拠はありませんでした。
では、なぜ介護現場でめんどくさい日誌を作成することが当たり前のなっているのでしょうか??
介護現場での業務日誌の目的とその実情
介護現場の業務日誌は、利用者毎の記録や事故報告書等と同じ内容の記録を残さなければいけなかったり二度手間なことが多いです。
明らかに無駄ですよね…。
それでも必要とされるのはなぜなのでしょうか?
では、業務日誌の目的をもとに、介護現場の業務日誌が目的に応じた機能を果たしているかを考えてみましょう。
業務日誌の目的は大きく分けて以下の二つです。
- 職員間の情報伝達ツール
- 法的な証拠として
「職員間の情報伝達ツール」としての日誌
これが、介護現場で業務日誌が必要とされる一番の目的かと思います。
業務日誌は、日々の申し送りとして活用されています。
それ自体は重要なことなのですが、記録の二度手間という視点ではすごく無駄な業務なわけです。
二度手間と分かっていながらも、介護においては「申し送り」の重要性は誰もが感じていることであり、他の方法がないので日誌は欠かせないとなっているのが実情かと思います。
今の時代、パソコンやタブレットを使った記録も主流になってきて、日誌の作成はかなり楽にできるようにはなってきています。
入力した記録から日誌に載せるべき特記事項を抽出して、日誌にデータ転送できる介護ソフトも多いですからね!
そしたら、日誌作成の時間短くなるからいいですやん!
ところが、介護ソフトには日誌を作成する以上に楽な機能が備わっていることも多くて、日誌を見なくても大切な情報だけ抽出して見ることができちゃうんです。
それなら…、情報伝達ツールとしてはあまり日誌の必要性ってないですよねぇ??
そうなんです!
介護ソフトを使えば、わざわざ申し送りのために日誌を作る必要がなくなってきているんです。
現場の職員間での情報共有に日誌が必要なくなってくるんですねぇ…。
あとは、上層部への情報伝達だけが課題かぁ…。
そういうことになります!
でも、上層部が知りたいことは、事故・苦情・緊急時対応等なので、それらは別の報告書で伝えたり、口頭での報告も必ず行い記録に残しているわけで、上層部としては日誌はただのハンコ押しになっていることも多いんですよね…。
介護ソフトで楽に日誌を作れるようになったとはいえ、日誌の作成は、忙しい介護現場においては、できることなら省きたい業務です。
上層部への形だけの情報伝達ツールとなってるのならば、日誌は必要ないはずです!
おまけですが、こんなこともつぶやいているので参考までに…。
日誌は上層部の把握のために使われることも多いと思います📝
そのため上層部に回覧してしまって現場は日誌がなくて見たいときに見られないってこともあったり…(-_-;)
日誌は常に現場に置いて上層部の人に見に来てもらうのが一番無駄がないです☝#介護にまつわる小さな引き出し https://t.co/uVEIpeqhS6— ヨウ-P (@s_y_prince) 2020年10月18日
「法的な証拠」としての日誌
「日誌が必要であることに法的根拠はない」と書きましたが、法的な証拠として日誌が使われていることが多いのが介護現場の現状です。
事故対応や緊急時対応において問題なく対処できていたかどうかの証拠は日誌を見れば分かるという現状なわけです。
ところが、それらの証拠は利用者毎の記録や事故報告書等で十分フォローできる内容なんですよね。
日誌には、二度手間で書いているだけですから…(^^;)
その他、様々な日誌の様式例を見ていると、人員配置の証拠として日誌が使われていることもあります。
人員配置基準を満たしているかどうかが、日誌でしか確認できないような仕組みにしてしまっている施設も多いようです。
では、この人員配置基準を例にあげて考えてみましょう。
人員配置の記録は本当に日誌である必要があるのでしょうか?
答えは、考えるまでもなく、日誌である必要はありません!
例えば、エクセルで勤務予定表のデータを修正すれば勤務実績を残していくことは簡単にできますし、それが人員配置基準を満たしているという証拠になってくれます。
日々の役割まで記録に残しておきたいときは、業務分担表等を記録として残しておくようにしておけばよいだけのことです。
もし、業務管理上、上層部への報告が必要なのであれば、その書類に回覧印の欄を設けておけば事足ります。
法的な証拠として記録を残していく場合も、必ずしも日誌である必要はないんです。
日毎でしか記録できない日誌よりかは、エクセルで月毎にデータ管理することができるようにしながら記録に残していくほうが効率はいいですし、業務の手間もかなり減らすことができます。
業務日誌の簡素化または廃止するために必要なこと
介護現場の業務日誌は、無駄なことが多く非効率である現実が見えてきたと思います。
では、どうすれば日誌を簡素化または廃止できるのでしょうか?
介護ソフトの導入
まずは、介護ソフトの導入は欠かせないと思います。
パソコンやタブレットを使って、職員間の情報伝達を日々の記録のみでできるような環境が必要です。
手書きでは、どうしても日誌や申し送りノートを使わないと情報伝達ができませんが、介護ソフトなら、前述の通り利用者別の記録のなかで申し送る必要のある記録だけを抽出して記録を見ることが可能になります。
職員間の情報伝達という目的で言えば、日誌がもう必要なくなります!
法的に必要な記録は他のツールで管理
次にすべきことは、現在日誌で記録している内容が法的に必要な記録かどうかを確認することです。
前述の人員配置、事故や緊急時対応等の特記事項などが、日誌に記載されている法的に必要な記録ということになります。
それらは前述のとおり、日誌以外の記録で十分フォローできるんです。
事故や緊急時対応等は、事故報告書の作成や利用者別の記録さえちゃんと残しておけば問題ないですし、人員配置についてはエクセルでデータ管理したり業務分担表等の記録を残しておけばよいのです。
他のツールで補えない記録だけを日誌に残す
それでも、日誌でしか記録に残しておけないような記録があるのであれば、それらだけ日誌に残します。
ここまできたら、日誌上で○や✕でのチェック式にしてしまえるものは全てチェック式にすれば1分もかからないぐらいの時間で日誌作成を終えることができるはずです。
もちろん、法的に必要でない記録でなく、業務上も特に必要ないのであれば、思い切ってその項目は削除してしまいましょう!
日誌を廃止して月報を取り入れては??
介護ソフトを導入し、職員間の情報伝達が日誌を使わずにできるようになり、法的な証拠として日誌を活用しているすべての記録を他のツールを使って管理することができたら、介護現場の日誌は必要なくなります。
あとは、念のため、行政担当者に日誌を作成しないことが法令上問題ないかを確認しておけば鬼に金棒です。
ここまでくれば、上層部に日誌の廃止を起案します。
上層部が業務管理上問題ないということであれば、上層部の責任のもとで日誌は廃止できます。
というわけで、いよいよ日誌廃止となるわけですが、廃止となると躊躇してしまいますよね…(^^;)
やっぱり仕事の報告書って大事じゃないんですかねぇ??
何の根拠もないんですが、業務全体の報告というものは、やっぱり必要なんじゃないかって思ってしまいますよね…。
それでも日誌を無駄に感じるのは、なぜなんでしょう??
私が出した答えはこうです。
おそらく、介護という仕事が、1日単位で報告していくという形が合わないんじゃないかと思うのです。
それならば、「月報」という形のほうが介護の仕事は合っています。
介護報酬の請求は月毎に行うものですし、利用者への請求も月毎に行います。
利用実績も月毎で計算されますし、行事ごとも月毎に計画しますよね。
月単位で実績をチーム内で確認しあい評価する形があるほうが、意味のある報告書が作れますし、上層部としても各事業所の把握がしやすいと思います。
なので、日誌を廃止するなら月報を取り入れることをおススメします!
もしも、日誌廃止で不足する記録があれば、月報に記録を残しておけばいいですしね!
とにもかくにも、日誌であれ月報であれ法令上は必要ないので、業務管理上効果のある方法で日誌や月報を活用するようにしましょう!
まとめ
介護現場の日誌は、作成することが当たり前のような扱いとなっていることと思います。
今回の記事では、介護現場での日誌を思い切って否定してみました。
きっと、介護現場の皆様には共感いただけることが多いのではないと思います。
冒頭で述べたように、日誌は二度手間なんですよね…(^^;)
どんな業務もですが、その業務の必要性について疑問を持つことは大切なことです。
介護現場の日誌の必要性について、ぜひとも考えてみるきっかけとしてみてください。
少なくとも、業務改善につながる何かが見いだせるはずです。
そして、施設として業務上日誌が必要ないということであれば、日誌の簡素化、あるいは思い切って廃止を検討してみましょう。
何度も書いておきますが、廃止する以上は、日誌に記載されている内容で法令上必要な記録については、必ず他のツールをもって補えるようにしておいてくださいね!
※記録についてのこんな記事も書いています。
こちらの記事も、よければ覗いていただけたらと思います👇
Source: すべての道は介護に通ず【暮らしかるモダンなブログ】
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