じいちゃんGO TO キャンペーンでどこ行く？PART1

GO TO キャンペーン

孫「ねぇねぇ、じいちゃん。GO TO キャンペーンでどこか行きたいな。」

爺「おや、タケちゃんもそろそろ海や山に行きたいよね。可愛い孫には旅をさせろって言うからね。」

孫「じいちゃん、それは使い方が間違ってるけどね。そもそもGO TO キャンペーンってなあに？」

爺「新型コロナ騒動で景気を悪化させてしまっただろ。このままでは旅行業界をはじめ、いろいろな業界が倒産してしまいそうなんだ。そこで落ち込んだ経済を回復させるために、消費を促すいろいろと対策が作られたんだ。その中でも旅行は、交通機関や旅行業界や飲食店、御みやげ屋さんなどさまざまなところでお金を使うから、地方の経済活性を目的としたGO TO トラベルキャンペーンは大きな政策の一つになったんだよ。」

孫「外国人観光客が来なくなったからなの？」

爺「外国人観光客の影響は少ないようだね。観光庁の統計だと、2018年の旅行消費額は、27.4兆円もあった。この図のようにほとんどの経済効果は日本人によるものなんだ。訪日外国人旅行によるものは18.2%だね。」
出典：国土交通省

孫「GO TOキャンペーンには、旅行の他にもあるの？」

爺「GO TO には、GO TO トラベルの他にも、GO TO イート、GO TO イベント、GO TO 商店街があるね。その中でも政治家とも付き合いが長い業界が関連するGO TOトラベルが、目玉商品だね。」

孫「GO TOトラベルには、どのくらいの予算があるの？」

爺「政府が発表した資料では、1兆6794億円となっているね。その中で宿泊代金や地域共通クーポンの代金として、約1兆1250億円の予算が計上されているみたいだ。」

孫「あれ？　5500億円以上のお金はどこに行くの？」

爺「事務局で使われるものが多いかもね。特に大きいのは事務局に支払われる委託費だね。
委託費の大部分は人件費だよ。
観光庁の資料だと、
事務所長(64名）日当69800円
部長(213名）　 日当55300円
課長(2315名）　日当48700円
係長(1251名）　日当32700円
派遣社員・契約社員　日当27900円。
これ、もらいすぎなんじゃないかな。」

孫「ぅわぁ、じゃあ、事務長さんが月25日出勤するとしたら、月額174万5千円ももらえる計算だね。そんなに重労働なの？」

爺「いいや。課長なんて2315人もいるからね。病院で働く看護師さんの方がはるかに重労働だと思うよ。しかも事務局には、大手旅行会社から給与をもらっている社員も行くから本当はこんなに必要ないはずなんだ。事務局には、なぜかJTBの海外部門にいる人たちが多いね。じいちゃんなら、病院や高齢者福祉施設などに予算を多く配分するけどね。」

孫「確かにGO TO 事務局の給料は、新型コロナの重症者たちを扱う病院で必死に働く看護師さんたちよりも、はるかに多いね。
あとのお金は平等に配られるんだね。」

爺「いいや。GO TOの予算は、観光庁が事務局、つまりJTBなどの大手旅行代理店の意向によって決めてしまうんだ。事務局で働く人の多くは、JTB社員だからね。自分の会社に有利にしてしまうのは当然のことだよ。
だから、予算は各旅行会社に割り当てられるはずだったけど、結局は大手旅行会社だけが有利になるように仕組まれてしまったよ。中小規模の旅行会社は、かわいそうに倒産するところも出てくるかもしれないね。」

孫「あとさぁ、お金持っていて時間がたっぷりある人はGO TO使えるけど、高齢者や基礎疾患のある人、忙しい人や高齢者施設の職員さんなど職種によっては旅行行けない人たちもいるよね。原資が国民の税金ということを考えると、なんだか不公平にも思えちゃうね。」

爺「そうだね。じいちゃんの友人でも裕福でGO TOトラベルを使いまくってる人もいるなぁ。そういう人には税金を使う必要はないのだけどね。」

Source: ひかたま（光の魂たち）