おはようございます。
当ブログの読者から以下のご質問をいただきました。
ちゅり男様、いつも実践的で分かりやすいブログを参考に勉強させて頂いております。
小生は35歳の医師です。
現在は大学院生の立場であり、外勤で1200万円程度の年収です。
投資の目的は資産の最大化です。
昨年4月から、適宜ドル転をしながら月3000ドル分ずつ本家VTの積立を行っております。
他にeMAXIS Slim 先進国株式インデックスでつみたてNISAを全額使い切っています。
最近ちゅり男様のブログを見ていて、どこかのタイミングで本家VTを全て売却をし、eMAXIS Slim全世界株式の投資信託に乗り換えようかと考えるようになりました。
理由はETFの確定申告の煩雑さです。
現在はいずれにせよ確定申告が必要なのですが、来年の4月からは市中病院勤務となり、確定申告が必須ではなくなる(もしくは病院によっては事務の方に任せてやってもらえる?)可能性を考えております。
そこでお伺いしたいのは、
①そもそもこの乗り換えの妥当性はありますでしょうか?
②乗り換える場合はシンプルに本家VTを一度に全て売却をし、すぐさま同額でeMAXIS Slim全世界株式を買うというのでよいでしょうか?
絶対的な正解はないのかもしれませんが、ちゅり男様のお考えをお聞かせいただけましたら幸いです。
ご質問ありがとうございます。
1) 確定申告の煩雑さに毎年悩むくらいならば、投資信託へ乗り換えるべきです
2) 本家VTを全売却し、売却資金でeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を購入します
3) 利益確定時にかかる20.315%分の税金は勉強代だと思って諦めましょう
→むしろ投資を開始して1年以内に自分にとっての向き、不向きが理解できてラッキーです
以下、1つ1つ掘り下げて見ていきます。
本家VTからeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)への乗り換え
確定申告が面倒ならば投資信託一択です
本家VTはインデックス投資の王道をいく商品で、大変優れた商品であることに疑いの余地はありません。
とはいえ、VTのメリットを最大限に活かすためには、確定申告時に外国税額控除の手続きをして分配金の一部を取り戻す必要があります。
VT1銘柄だけであればさほど煩雑ではありませんが、確定申告自体が面倒という方もいるでしょう。
確かに、確定申告を自分でやることにより自分の周りのお金の流れを正確に理解できるメリットはありますが、本業に全力で打ち込みたいという方にとっては邪魔な存在でしかありません。
幸い、インデックス投資だけに限定すれば、米国ETFとほぼ遜色のない質の高い投資信託がここ数年でどんどん誕生しています。
初めから質の高い投資信託を利用することができるのは大変恵まれていますね。
本家VTを全売却し、売却資金でeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を購入
ETFから投資信託へ乗り換えるのならば、シンプルにスパッと乗り換えた方がよいです。
具体的には、手持ちのVTを全売却し、そのお金を全額eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)に投入しましょう。
ETF売却〜投資信託の買付までに数日かかり、その間に多少価格の変動があるかもしれませんが、長期投資においては誤差の範囲内です。
細かいことを気にしだすとキリがありませんので、一括乗り換えがよいでしょう。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は、国内の投資信託の中でも、長期投資に値する数少ない商品の一つだと思います。
利益確定時の税金は勉強代だと思って諦める
本家VTを売却する時に、VTの売却益のうち20.315%は税金で差し引かれます。
複利の効果を最大限に活かすためには、VTを売却せずに淡々と積み立てるのがよいですが、まだ投資を始めて1年弱ですので、さほど大きな含み益にはなっていないものと推察します。
税金の支払いは心苦しいですが、将来の自分へ向けた勉強代だと思って割り切りましょう。
投資を始めて比較的早い段階で自分に合う手法、合わない手法の見極めができたわけですから、ある意味ラッキーとも言えます。
どんな出来事にもプラスの側面とマイナスの側面がありますが、できるだけプラスの側面に目を向けてポジティブに考えることが成功のコツです。
まとめ
毎年の確定申告が手間だと感じるならば、米国ETFではなく投資信託一本に絞って無心で積み上げましょう。
もちろん、資産の最大化のため分配金は自動再投資するのが鉄則です。
【おすすめ本】
喜多川泰さんの『運転者』です。
運は良い・悪いではなく、貯める・使うものであるという視点が大変勉強になります。
どんなに苦しい時でも上機嫌で居続けることが重要です。
これからインデックス投資を始める方への初めの一冊として、水瀬さんの『お金は寝かせて増やしなさい』をおすすめします。
こんな記事も書いています。
ジュニアNISAを通じて、資産運用の重要性、リスクとの付き合い方を子供と一緒に考える機会を作りましょう。
楽天証券で楽天カードを利用して投信積立をすることが大多数の方にとって最適解です。
複利の効果を最大限に活かすためには、売却機会をできるだけ減らすべきです。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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