神の詩 第一章第八節 1/4

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神の詩 第一章第八節

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「高徳のあなたご自身、ピーシュマ、カルナ、戦勝者クリパ、アシュヴアツターマ、ヴィカルナ、ソーマダッタの息子。(八)」
ドゥルヨーダナ側の戦士たち。
ここでは、
強敵カルナと戦勝者クリパについて書いておきましょう。

まずは、
強敵カルナから。

パーンダヴァ5人兄弟の母クンティが、
独身時代の若い頃に、
好奇心から太陽神スーリヤを呼び出して授かった息子です。

つまり
パーンダヴァ5人兄弟の最も強敵であるカルナは、
実は
兄弟の実のお兄さんなのです。

クンティは、
太陽神スーリヤの子を産む条件として、
生まれてくる子供が黄金で出来た鎧を所有することを要求してみました。

そのため、
息子のカルナは、
黄金で出来た鎧と耳輪を身に着けた姿で産まれてきました。

この鎧は
カルナの皮膚の一部としてつながっていたため、
脱ぐことができないもので、
この鎧が
彼の体にあることで
カルナは不死身になっていました。

クンティは、
カルナを生んだ時に独身であったために、
人目を気にして
このカルナを川に流してしまいます。

そして
たまたま川にいたドリタラーシュトラ王の御者であるアディラタに拾われ、
彼の妻のラーダーに育てられました。

カルナは、
パーンダヴァ5人兄弟と血を分けた兄弟同士とは知らずに、
敵対していきます。

弓の腕が優れていて、
アルジュナの宿敵となります。

母クンティの子供たちには、
カルナとパーンダヴァ5人兄弟がいます。

カルナは、
クンティがまだ物質世界で無明だった頃に産んだ子供になります。
そのため物質欲が強く、
カルナは執着の象徴として描かれています。

その後
クンティは霊的に目覚めて、
パーンドゥ王と結婚してアルジュナを含むパーンダヴァ5人兄弟の母となりました。
これは、
シャンタヌ王の亡き若い王子たちの二人の姫たちが
聖者ヴィヤーサに
子作りを頼んだ話を思い出させます。

最初の姫は
聖者ヴィヤーサに恐怖心を抱き、目を閉じ、
彼女が生んだ息子は盲目となりました。
この息子が、
ドリタラーシュトラです。

次の姫は、
聖者ヴィヤーサを清らかな心で受け入れ、
その彼女が生んだ息子が、パーンドゥでした。

姫の召使の女性は、
聖者ヴィヤーサを礼儀正しく聖者として受け入れ、
彼女が生んだ息子は、
賢者ヴィドゥラです。

これは、
性行為は御神事であり、
正しい心構えで臨むことを意味しています。

タントラという性の技法では、
性行為を始める前には
必ず瞑想で心を神に向けるのはそのためです。

これも後の章で詳述しましょう。

ちなみに
「マハーバーラタ」には、
妊娠中の母の五感が生まれてくる子供に
とても大きな影響があるという逸話も収録されています。
カルナは、
王家に仕えていたドローナ師から、
王子たち(カウラヴァ兄弟、パーンダヴァ兄弟)と共に武術を習っていました。

カルナは、
アルジュナに次ぐ武術の達人であり、
強力なライバルとなりました。

カルナは、
アルジュナを打ち負かすことばかり考えていたため、
アルジュナに激しい嫉妬をしていたドゥルヨーダナに気に入られます。

霊的解釈においては、
カルナは執着であり、
ドゥルヨーダナは低次の欲望の象徴であり、
両者の相性はぴったりだったのです。

ドゥルヨーダナは、
サンスクリット語のdur(困難)、yudh(戦うこと)が合わさった名前であり、
アルジュナが最も戦うのが困難な相手、
つまり
解脱に最も障害となる欲望の象徴だったのです。

バガヴァッド・ギーターでは、
ドゥルヨーダナは貪欲の象徴、
カルナを執着の象徴
として読み進めてください。

続きます。

君が代から神が代へ 上巻
森井 啓二
きれい・ねっと
2018-12-18


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Source: ひかたま(光の魂たち)

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