神の詩 第一章第八節 3/4

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神の詩 第一章第八節 3/4

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クルクシェートラにおける戦争の前

クリシュナが
カルナに会い、
カルナが実はパーンダヴァ兄弟の長兄であることを告げます。

そして、
今回の無益な争いを止めて、
本来あるべき姿であるパーンダヴァの長として帰還し、
全世界の栄光を手にすることを説得しました。

カルナは、
聖なる見地から見れば、
自分が本来はパーンダヴァ兄弟側の人間であることを分かっていました。

執着の本来の姿は、愛だったのです。

しかしながら、
養父母への恩と、
ドゥルヨーダナ(欲望)への恩義に縛られ、
パーンダヴァ兄弟側の見方をすることはできないと言って、
クリシュナの説得を拒みます。

さらに、
カルナは、
パーンダヴァ側が勝利することを予感しながらも、
アルジュナとの対決を望んでいます。

カルナは、
太陽神スーリヤの子であり、
アルジュナは雷神インドラの子です。
古来からスーリヤ神とインドラ神は神々の支配権を巡るライバル同士の関係でした。

「ラーマーヤナ」では
インドラ神の息子ヴァーリとスーリヤ神の息子スグリーヴァが対立し、
今回は
インドラ神の息子アルジュナとスーリヤ神の息子カルナが対立することになります。

クリシュナがカルナを説得できずに帰還した後で、
クンティがカルナに会いに行きます。

クンティは、
自分がカルナの生みの母であり、
パーンダヴァ兄弟が実の弟たちであることを
カルナに告白します。

そして、
血を分けた実の弟たちと戦うのを止めて、
パーンダヴァ兄弟側の味方につくよう懇願しました。

それでも、
カルナは断固拒否します。

母であるクンティが、
生まれたばかりの自分を川に捨てたことによって、
カルナは、
クシャトリヤからスードラの息子として生きていかねばならなかったことを
憎んでいました。

生まれた時の純粋な愛が、
地上での経験によって執着に変わっていく様子が
象徴的に描かれています。

またカルナは、
人生の早いうちにドゥルヨーダナをはじめとする悪しき友人たちと一緒に過ごすことにより、
悪しき性質に染まっていきました。

カルナは、
強靭な身体と強い意志、
そして
優しい心も持って生まれながら、
生まれた環境、周囲の影響などによって、
地上のマーヤ(幻想)に縛り付けられ、
神への方向性を見失ってしまったのです

そしてそこから脱出する勇気が無かった。
この状況は、
これからアルジュナが敵軍の中にたくさんの恩師や親族、友人たちを確認して
苦悩していく姿に似ています。

人は、
魂の進化のために、
人生の中でさまざまな波動を取り入れていく性質を持っています。

生体は、
善いもの悪いものの区別なく、
取り入れていきます。

だから、
日常では五感を使う際に、
神の摂理に沿った善いものだけを自分の意志で選んでいくことが重要になります。

「人の精神の美しさは、しばしば、その人をとりまく環境の美しさによって導かれる。」
エドガー・ケイシー1771-2

そして
カルナは、
ドゥルヨーダナ(物質世界の欲望の象徴)に寵愛されている今となっては、
寝返ることなどできないと語ります。

さらにカルナには、
同志たち、
クリパ(無知、幻想の象徴)、
ビーシュマ(自我意識)、
ヴィカルナ(嫌悪感の象徴)、
アシュヴアツターマ(潜在的欲望の象徴)、
ドゥフシャーサナ(カウラヴァ兄弟の次男:怒りの象徴)、
ソーマダッタの息子(物質的行動、負のカルマの象徴)
などの
仲間を裏切るわけにはいかなかったのです。

しかしカルナは、
「唯一、自分と互角に闘えるアルジュナだけを相手にしましょう。それであれば、どちらが倒されても、私の栄誉は傷つくこともなく、あなたの五人の息子の数も減ることはないでしょう。アルジュナか自分か、どちらかが生き残るのですから」
と母クンティに約束します。

クンティは、
運命を悲しみ、
カルナを抱きしめて、
カルナの思いを受け取ります。

そして、
お互いに祝福があることを祈り、
二人は別れました。

カルナから学ぶことをよく内観してみてください。
これは私たちの心の中でも
よく起きていることの象徴になります。

第一章第八節まだ続きます。

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神理の扉 聖なる変容と霊性進化の道
光田秀
きれい・ねっと
2020-04-12


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Source: ひかたま(光の魂たち)

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