ビジネスにおいて「読書が重要だ」という言葉をよく耳にする。
しかし読書とひとことで言っても、いくつかの種類があると思う。
- 楽しむ読書
- インプットの読書
- アウトプットの読書
読書の種類をもっと細分化することで、より役立つものになるのではないか。
そこで今回は読書を分類して考えてみる。
①楽しむ読書
まず1つ目はエンターテイメントとしての読書。
小説がこれに当たるだろう。ラノベなども含まれる。
自分は昔からミステリー小説が好きでよく読んでいた。
ただ直接ビジネスに役立つことは少ないだろう。
「読書が重要だ」という言葉には楽しむ読書は含まれていないと思う。
しかしこの読書は自分の調子のバロメーターとしての意味を持っている。
小説を読むのにはそれなりの集中力が必要である。
そのため精神状態が安定していないときは、集中して読書ができないのだ。
アニメ「サイコパス」の敵キャラ槙島聖護のセリフに同じようなものがあったとき、すごく納得した記憶がある。
本はね、ただ文字を読むんじゃない。自分の感覚を調整するためのツールでもある。
なぜか読書に集中できないとき、それは自分にとって休養が必要なサインなのである。
(エンターテイメントとしての読書については、また別の機会にまとめたいと思う。)
インプットの読書
次にビジネス書など、情報を得るための読書。
医学書も情報を得るための読書の一つである。
「読書が重要だ」という言葉は、この読書を想定しているんだと思う。
様々な分野の本を読んで、多くの情報を得ることがビジネスにおいて重要である、と。
自分は比較的インプットが好きなほうで、情報を得るために読書を行っていた。
それで「本を読んでいるぞ!」と満足していたのだけど、最近このタイプの読書では不十分なことを痛感した。
整形外科の先生が作られた音声コンテンツ「いまだ金時ラジオ」との出会いがきっかけである。
アウトプットの読書
いまだ金時ラジオ
ラジオの内容は主にビジネス書の解説で、自分が読んだことがある本も紹介されていた。
そこで驚いたのは、自分の理解より、はるかに深く解説されていたこと。
同じ本から得ている情報量が、自分より桁違いに多かったのである。
さらに本の内容と実体験を結び付けた話まであり、圧倒されてしまった。
自分にとって、読書はあくまで知識の蓄積にすぎなくて、実体験と結びつけることなんてまったくできていなかったのだ。
そこで自分といったいどこが違うのかを考えてみる。
おそらく情報を得るために本を読んでいるわけではなく、「自分の知識や思考を整理するための道具」として本を使っているのだと思う。
これが③アウトプットの読書である。
- 楽しむ読書
- インプットの読書
- アウトプットの読書
優秀な人は③の質が極めて高いようだ。
単に知識を蓄積するだけでなく、本の内容で自分の思考をブラッシュアップしたり、知識と知識を組み合わせて新しいものを作り出すことができる。
自分の読書は②止まり。
読書を役立つものにするためには、②から③へ進めていかなければならないのだと感じた。
自分のアタマで考えよう
社会派ブロガーちきりんの著書にも同じようなことが書かれている。
ちきりんのブログや書籍は独自の視点で書かれていてとても面白い。
彼女によると、そのような面白い意見を出せるようになるためには、「考える」ことが重要なのだという。
では「考える」とはどういうことなのか。
それはインプットをアウトプットに変換することである。
今の世の中にはたくさんの情報があふれている。
そしてそんな情報を収集・分析してインプットすることを「考える」ことだと思っている人が多いのだという。
しかし「考える」とは自分の意見を持つこと。
「じゃあ、あなたの意見はなに?」と聞かれたときに、なにも浮かんでこないのは、考えていないということである。
情報をインプットし、自分の結論をアウトプットしてはじめて、「考えた」ということができる。
これはとても耳が痛い指摘だった。
自分は、情報を集めて蓄積する作業にばかり熱中して、何も考えていなかった。
以前紹介した自己分析ツール「ストレングスファインダー」では、自分の資質の1位は分析思考だった。
自分の苦手なことにどう向き合っていくのか。
これはとても重要な課題である。
苦手なことに正面から向き合い克服しようとする努力は大切だろう。
しかしある程度の年齢になってきたら、向き合いかたを変えたほうがいい…
情報を集めることが好きなタイプで、アウトプットは軽視しがちになってしまう。
自分のアタマで考えることを意識することで、読書をもっと質の高いものにできるだろう。
まとめ
今回は3つの種類の読書について考えてみた。
より質の高い読書を行うためには、どんな読書を行うのかも意識する必要がある。
本を読むのが好きといっても、インプットの読書止まりでは得るものは少ない。
いかにアウトプットするかを意識していきたいと思う。
というわけでどんどん読書しましょう。
次回は楽しむ読書についてもっと考えてみる。
つづく
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