神の詩 第二章第九節 3

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神の詩 第二章第九節 3

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続きです。

「敵の絶滅者アルジュナは感覚の征服者ゴヴィンダ(クリシュナ)にこう語り、「私は戦わない」と言って黙り込んだ。(九)」

南インドの聖者スリー・ラマナ・マハルシは、
この沈黙の力を
最も人々に示した聖者の一人でした。

スリー・ラマナ・マハリシ
はほとんど話をすることなく、
沈黙の力によって
人々に真理を教えていました。

基本的に
言葉はほとんど無く、
沈黙によって伝わらない相手にだけ
少ない言葉を発していました。

そして
その沈黙を受けるために、
無数の人々が師の元に集まるようになり、
次第にコミュニティは大きくなり、
人生最後の二十年ほどは
最も崇められた沈黙の聖者として
多くの人の尊厳の的となりました。

師は、
言葉と想念を超越した状態が沈黙であり、
その大切さを語っています。

「恩寵の最高の表現は沈黙である。沈黙が最高の教えとなる。」

「沈黙は完全な教えである。」

「師が沈黙していれば、弟子の心は自然と浄化される。」

沈黙は
最高のイニシエーションであり、
沈黙による伝授で、
弟子の意識は変容していきます。

もう一つ
「薫習」
という言葉を覚えておくとよいでしょう。

薫習とは、
虫よけのお香を衣服につけておくと、
その香りが衣服に移ることをいいます。

薫習は、
師と弟子の間にはとても大切なことです。

優れた師の傍らにいれば、
その波動、
その思いが
いつのまにか薫習して
自分の身についていくのです。

また
これは
自分自身でも行うことができます。

いつでも優しい気持ちでいたり、
口から発する言葉遣いを美しくしたり、
ハートの思いを愛で満たせば、
その波動が
自分の細胞、器官、骨の隅々にまで浸透していきます。

そして
その波動は
外へと放たれて、
他の存在にも薫習していくのです。

「薫陶」
という言葉もあります。

これは
もともとの意味は、
お香を焚きながら土をこねて陶器を作ることによって、
その香りを入れ込むことです。

そこから転じて、
優れた指導者の波動によって、
周囲の人々が感化されて成長していくこと
を意味するようになりました。

この薫陶という言葉を覚えておくだけでも、
自分に善い波動を意識することが出来るようになっていきます。

アルジュナとクリシュナの沈黙には
このような深い意味が隠されています。

沈黙が支配した時に、
心の動揺が鎮まり、
消えます。

群衆の中でも、
沈黙だけが唯一
自分が完全に一人になれる方法です。

アルジュナは、
戦争前の両軍の兵士たちの間に立つという殺気立つ空気の中で、
唯一自分だけでいられる方法が
沈黙であったのです。

そして
その沈黙を助け、
導いたのが師となるクリシュナでした。

「沈黙がもたらす成果は何か?と問われれば、「自己制御、真の勇気、持久力、忍耐強さ、尊厳、敬虔さだ。」と答える。沈黙は、人格の基礎である。」
オヒイェサ、北米ダコタ・スー族

ここでアルジュナは、
クリシュナのことを
ゴヴィンダ
と呼んでいます。

ゴヴィンダとは、
完全な叡智によって悟りの境地にいる者、
人に叡智を授ける者(ゴーは叡智という意味)。

さらに、
ゴーヴィには
全世界を守る力
という意味があります。

ちなみに
クリシュナは、
クリシュ(存在)、ナ(祝福)
を合わせた言葉で、
信じる者に祝福を与える者
という意味があります。

この神の名前自体が
強力なマントラになっています。

イエス・キリストのキリストChristも
クリシュナに由来するものと思います。

この節の
hrsikesam 感覚の主

govindam 感覚を制する者

gudakesah 無智を止める者

parantapah 敵を滅する者

どれも美しい韻をふんでおり、
それらの奏でる歌は、

tusnim 沈黙

を強調する音の仕組みが作られています。

私のブログでは
いままで誰もが語らなかったことを
少しずつ
開示していきます。

ヴァガバッド・ギーターは、
多くの専門家たちによって解説されてきましたが
まだまだ奥が深いのです。

でも
自分自身による日々の探求がなければ
理解できません。

次は

「バーラタ王よ、この時、両軍の聞で落胆するアルジュナに、クリシュナは微笑んで次のように言った。(十)」

ここもよく内観してください。

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Source: ひかたま(光の魂たち)

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