神の詩 第二章第十一節 1

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神の詩 第二章第十一節

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スリー・クリシュナ
「汝は悲しむ必要のない人々について、悲しんでいる。しかも、汝はもっともらしいことを
言っている。賢者は生者のためにも死者のためにも悲しまない。(十一)」

悲しむ必要のない人々とは、
低次の欲望と低次の感情のこと
を示します。

賢者は生者のためにも死者のためにも悲しまないとは、
賢者は
生死を超越した高い境地から観ることを教えています。
低い次元の欲望に執着することなく、
崇高な目的と広く高い視野に立ってみてみると良いことを示唆しています。

この言葉は、
アルジュナが
第一章で提示した不安に対する答えにもなっています。
「もっともらしいこと」

アルジュナが
第一章の第31節から45節までの後半部分で提示した
さまざまな不安や問題を、
もっともらしいこと
と言っています。

これらの不安や問題に対して、
アルジュナが言った時には、
クリシュナは一切答えませんでした。

アルジュナの不安に
一つ一つ答えることは、
根本的な解決にはならないからです。

燃え盛る火から多くの煙が出ている場合、
煙だけ追い払っても、
意味がありません。

煙で見えない火元を消せば、
煙は断つことができるからです。

クリシュナは、
ここから自力では問題解決できなかったアルジュナを
神の摂理に沿った方法へと
導いていきます。

今回の戦争の前にクリシュナが
ドゥルヨーダナの元に単身乗り込み、
戦いをやめるよう説得しに行く時に、
アルジュナはクリシュナに対して次のように意見を述べています。

「これは正義の戦いです。彼らに平和的解決を申し出るなど、時間と労力の無駄でしかありません。天国か地獄で彼らと一緒になることがあったとしても、この地で一緒になることなどありえません。」

この時点では
アルジュナは、
正義の戦いとして戦う意欲満々でした。

ところが、
クリシュナに両軍の真ん中に連れて行ってもらい、
中庸に立ってみた途端に、
戦意喪失したのです。

これは
アルジュナの意識が
開戦前には、
視野が狭く、
偏っていたことを示しています。
ここからクリシュナは、
アルジュナの霊性進化のために
叡智を説き始めます。

クリシュナとアルジュナは長い付き合いで、
友人でもあり、
アルジュナの妻の兄
という親しい関係でした。

でも
一度も
神の叡智をアルジュナに話したことは無かったし、
クリシュナが神の化身であることも
アルジュナは知りませんでした。

神は常に私たちと共にいます。


でも
そのことに気が付いている人は少ないのです。

神は、
常に共に在り、
私たちがそれに気が付き、
より深く求めれば求めるほど
より大きな愛が得られる。

それは
この聖典のアルジュナとクリシュナの一連の関係の中でも示されます。

続きます。


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Source: ひかたま(光の魂たち)

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