投資家にできるのは「鉄壁の個別株」を探すことではなく適切なリスク管理

内科医

おはようございます。

米国株の中では、ディフェンシブ株の王様とも表現されることがあるジョンソン・アンド・ジョンソン(JNJ)ですが、ベビーパウダーへのアスベスト混入騒動で10%以上株価を下げる場面がありました。

このように、どんなに巨大なワイドモートを有する大企業であっても結局は個別株リスクから逃れることはできません。

要するに、「鉄壁」の個別株というものは存在しませんのでそういう努力をすることが自体が無駄だということですね。

鉄壁の個別株が存在するならば、私が全部買い占めたいくらいです。

投資家にできるのは、鉄壁な銘柄を探すという無駄な努力ではなく、過去の歴史を踏まえたうえで、適切なリスク管理の方法を学ぶことです。

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投資家にできるのは「鉄壁の個別株」を探すことではなくリスク管理

数十年保有し続けても鉄壁の個別株というのはこの世に存在しませんから、そういう銘柄を探す無駄な努力はやめた方が賢明です。

仮に数十年後に結果的に鉄壁であったとしても、それは運がよかっただけで、購入時点で正確に予測する術はありません。

せっかく努力するならば、結果に直結する方向に向かって努力する必要があります。

昔から、最低でも数銘柄以上への分散投資が推奨され続けているのにはそれなりの理由があります。

それは、個別株である以上個別株リスクからは逃れられないことを認め、リスク管理の方法を学んだほうが賢明だということです。

では、どの程度の分散が望ましいかという点について検討してみます。

 

リスク管理の面では10銘柄〜20銘柄への分散に妥当性を感じます

私自身は今現在は個別株への新規投資はしていませんが、過去の経験を踏まえますと10〜20銘柄前後への分散に妥当性を感じます。

1銘柄の占める割合が5〜10%というのが心地よいラインで、私自身は、個別株の場合はどんなに自信のある銘柄でも20%以内に抑えるようにしています。

10%保有していれば、その銘柄が自分の思惑通りに好調に推移すればポートフォリオ全体にそこそこの伸びが期待できます。

一方、仮にその銘柄が不祥事などで株価を50%以上下げる事態になったとしても、ポートフォリオ全体への影響は5%程度に抑えることができます。

これが個別株におけるリスク管理の方法ですね。

個別株の場合は、各銘柄の業績や決算状況、同業他社に関するニュースなどチェックすべき項目が多いので、20銘柄までがきちんとフォローアップできる限界かなと思います。

 

30〜40銘柄の保有はリスクは分散されますが個別株の面白さも失われる

20銘柄ではなく30〜40銘柄ではどうかという話ですが、個人的には多すぎる気がします。

1銘柄あたりのポートフォリオに占める割合が3%程度になりますので、リスク管理の面では安心ですが、個別株独自の面白さが損なわれると思います。

また、40銘柄も保有していると、1銘柄1銘柄への愛着がなくなってしまうんですよね。

銘柄への愛着がなくなるくらいならば、初めからインデックスで十分ということになります。

このあたりは、医師の方であれば外来や入院患者数と同じイメージです。

一人の医師がフォローアップできる人数というのは、個人の能力差にもよりますが、やはり一定の所で限界がくるものです。

とある日の外来を想像していただければ分かりますが、朝の時点で予約患者だけで30〜40名も入っていると朝から気が乗りませんよね。

予約患者が10〜20名くらいだとスムーズに外来に入っていきやすいですし、1人1人の患者さんの印象が強くのこるものです。

持ち株に関しても、30銘柄も40銘柄も保有していても管理の手間ばかりがかかって、パフォーマンスは苦労の割には伸びないということになります。

 

鉄壁の株式インデックスファンド、ETFも存在しない

もちろん、鉄壁の株式インデックスファンド、ETFというものも存在しません。

インデックスファンドやETFも結局は株式の集合体なわけですから、当たり前ですよね。

株式である以上、大きな市場の流れには逆らえません。

ただし、十分な業種・銘柄数への分散はされていますので、個別銘柄の危機や特定の業種の危機は十分に避けることができます。

VTIであれば米国という国のカントリーリスクまでは避けられませんので、カントリーリスクまで避けようとすればVTが正解となります。

このあたりは絶対的な正解はありませんので、どのあたりのリスクまでを避け、どのあたりは許容するのかを自分なりに検討してみるのがよいでしょう。

 

 まとめ

どれだけディフェンシブな株と言われている銘柄であっても、絶対に盤石ということはありえません。

投資家は鉄壁の個別株を探す努力をするよりも、適切なリスク管理の方法を学ぶことに集中すべきです。

 

 

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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ

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