それぞれの、腋窩リンパ節郭清。

その他

乳がんの術式のひとつに、
“腋窩リンパ節郭清”がある

“郭清”とは、

“転移しているかもしれない場所を取り除く”

という意味合いがある

乳がん自体は、死に至る病ではない

おっぱいだけにがんが限局しているのであれば、
命をおびやかすことはない

「なにが怖いのか...」と言えば、
“転移“”である

がんは、腫瘍の周辺にあるリンパ節に転移しやすい

リンパ節に転移したがんは、
リンパ液や血液に乗って身体中を巡る

それがやがて、
身体のあちこちで新たな腫瘍をつくり出す

そうならないために、“郭清”が必要となる

乳がんの場合も、郭清が必要なことが多い

“センチネルリンパ節生検”がなかった時代は、
おっぱいの切除術と併せて行われることが
一般的だった

  その昔は、胸筋ごと切除していたっけ...

郭清をすると、

  ○採血や血圧測定は術側ではできない
  ○虫刺され、土いじり、過度な日焼け、
   乾燥に気をつける
  ○腕をしめつけないように
  ○重い物は持たないように

...などなど、
気をつけなければならないことも多い

また、

  ○腕が上がらなくなる
  ○皮膚の感覚がない

などの後遺症があるのも現状だ

そしてこの“郭清”

人によって、痛みの出方や
腕の上がり方に大きな差があるようで...

中には術後3日で、
手が肩の上まで上がっている人もいた
 (ほぼ万歳ができる状態)

また、術後1か月しか経っていないのに、
「全然痛くない」

そう言っている人...

そう考えると、私はかなり痛い方かもしれない

入院中、私より数日早く手術を受けた人たち

みんな病室の廊下に出て、
壁に向かって腕を上げるリハビリをしていた

    ↓ こんな感じで...

2021/04/09 左腕の上がり方
   ※この画像は現在の状態

みんなは頭の上まで手が上がっていたが、
私は90度より上には行かなかった

そんなみんなの姿を見るのが
毎日つらくもあった

そう、
しなくてもいい“比較”である

主治医には、
「神経いじっているからな」と言われ、

『腋窩リンパ節郭清って、神経いじるんだ...』と、
若干衝撃を受けたことがある

がっぽりとえぐれたわきの下

横になって水を溜めると、
たぶん、金魚一匹飼えそうだ

治療の副作用もそうだが、
痛みの感じ方や腕の稼働も
人それぞれらしい

そんな今日は、
わきの下がやたらと痛んでいた

寒い季節でもない

前日、特に動かしすぎたわけでもない

なにが痛みを誘発するのか...

“天気が崩れる前触れ”か?――

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Source: りかこの乳がん体験記

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