東京五輪開催国の日本国内で五輪正式競技であるテコンドーの視聴は不可能なものとみられる。日本の放送局が編成計画を立てなかったためだ。
公営放送NHKと民放の五輪公式サイトなどによると、今回の五輪期間中の放送にテコンドーの中継を計画した放送局はひとつもないことがわかった。NHKは24時間五輪中継をし、民放は1日10時間ほど競技を中継する。一般的にテレビ生中継で編成しなかった競技の場合、インターネットや録画中継で代替するが、テコンドーはこれさえも計画がない。
テコンドーの競技は24日から4日間千葉県の幕張メッセホールで開かれる。国際オリンピック委員会(IOC)が日本国内の新型コロナウイルス感染拡大により全競技の96%ほどを無観客で行うことを決めたが、幕張メッセホールも無観客の対象だ。現場スタッフや競技関係者だけ出入りが可能だ。
このため日本の放送局が編成を拡大しテコンドー競技を追加したり、視聴を望む個人が非公式ルートを通じて海外中継サイトを利用しなければ日本国内で一般の人たちがテコンドーの競技を見るのは難しい見通しだ。
韓国の「国技」のテコンドーは1988年のソウル五輪で公開競技として採択された後、2000年のシドニー大会で正式競技になった。2024年のパリ大会まで7回連続で五輪正式競技に確定するなど、五輪で確かな位置づけを得たとの評価を受けている。韓国の伝統スポーツだが世界的にも広く普及されており、毎回競技で激しい競争が繰り広げられてきた。
東京五輪での競技では男女各4階級、合計8個の金メダルがかかっている。韓国をはじめ日本、英国、中国など27カ国から過去最多となる131人が参加する。今回は五輪史上初めて「4Dリプレイ」を導入し、テコンドー服の代わりに機能性を強化した競技服を初めて採用するだけに興味深い競技が予想される。
ただ日本国内でテコンドーは他の競技に比べ人気がない。2000年のシドニー五輪で岡本依子が銅メダルを取ったが、その後はメダルを獲得していない。こうした状況が今回の日本国内のテレビ中継編成などに影響を及ぼしたとみられる。
Source: 身体軸ラボ シーズン2
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