退院時のカンファで、
親子喧嘩が始まった。
お互いを思い遣るがゆえの
愛情溢れた親子喧嘩。
お前らに苦労はかけたないんや。
どこで死のうがこだわっとらん、ワシは。
せやから、いっぺん家帰れたらそれでエエねん。
食べるもんも、やってみなわからんやろ?
好きにさせてえや、ビールも刺し身も食べれるって。
オトンの最期くらいは、ウチらが看るって。
一人で逝かせたないん、わかってんの?
ウチらのこと大事に思うなら、
センセらの言うことちゃんと守りいや。
どちらも、父らしい、そして、娘らしかった。
そして、最期の日もまた、彼ららしかった。
父は、奥さんとのナリソメを娘に話し、
娘はそんな父を優しい人だとリスペクトし、
そんな奥さんによく似て美人な娘の言葉に、
ちゃんと耳を傾け、最期まで娘らを大切にした。
娘らは、先に逝ったオカンでの後悔を、
父の時にはさせまいと、
照れ屋で優しいけど、不器用な、
そして大好きな父の死が、
とても怖かったにもかかわらず、
ちゃんと最期まで手をつなぎ踏ん張った。
旅立たれる前夜、最後の晩餐は、
大好きなビールをストローで。
それからスイカだ。
病気からして、ご自身で食べらそうな物をちゃんと選んでおられた。
今までスイカなんてみんなで食べたことなかったそうだが、
スイカが食べたい。みんなで食べたい。
と言って、息子に買ってきてもらったスイカを
みんなで囲んで食べられたそうだ。
父によく似た照れ屋の息子にも、
顔見せてくれ、みんなの顔見せてくれ、
みんなでスイカを食べよう!と
3人の大事な子供らの顔を見ながら、
スイカを食べられたそうだ。
彼が育てた3人の子供らは、
最期まで彼らしさを支え、
そして、子供らもまた子供ららしく
不器用な父と向き合い、接し、
少しの介護をし、そして、見送った。
あらためて、
大切なことを教えられた看取りだった。
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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」
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