母の本音はどこに...。

その他

大雨が上がった午後

2021/11/10 雨上がりの空

雲の切れ間から覗く青空が清々しい

昨夜のけたたましい雨音は、
深い眠りを遮った

そんなときに見る夢は、現にも似ている

亡くなった母が夢に出てきたのは、
これで4~5回目だろうか

変わらない、あのときのままの母

あれから私は6つ、歳をとった

私は、(乳がんの治療で)母親にはなれなかった

だからきっと、一生、
“母”としての気持ちはわからないのかもしれない

感情的に殴り、罵られた幼少期

さすがに私が高校生になってからは、
手をあげられることはなくなった

「あんたなんか産まなきゃよかった」

そう言われたのは、小学生のとき

にもかかわらず、
暴言もを吐く父から
私を庇ってくれたこともあった

2人仲良く、街にも出かけた

そんな姿は、誰が見ても、
“いい母娘”だっただろう

結婚をして遠い街に住みはじめた私のところに
突然、電話がかかって来たこともあった

「りかがいなくて淋しい」と、
意外にも弱音を吐いた母

「妹がいるでしょ」と言うと、

「あの子じゃダメなんだ。
 やっぱりりかじゃないと...」

確かに私は母に頼られていた部分は大きい

それは私自身、自覚していた

「あんたが心配で、私、死ねない」

と、がんになるずっと前から
口癖のように言っていた母

どうも私の生き方が
危なっかしくて見ていられなかったらしい

どれが本当の母なのか...

きっと、殴るのも本当の母

罵るのも、本当の母

心配するのも、優しくするのも、
きっとみんな本当の母

子どもの私に手をあげていた後悔は、
少しでもあったのだろうか

本当は、
母に優しく抱きしめtてもらいたかった

あのとき、心配してほしかった

あのとき、守ってほしかった

本当は、「お母さん」と言って、
思い切り甘えたかった...

私は母にどれくらい愛されていたのだろう

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Source: りかこの乳がん体験記

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