神の詩第四章三節 3

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神の詩第四章三節 3

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「汝は私を信愛する者であり、友でもあるから、この太古からのヨーガを、今回、私は汝に語った。実にこれは最高の秘密である。(三)」

続きです。

どの分野でも、
崇高な理念を持って極めれば、
霊性進化の道へと繋がることが出来るはずなのですが、
いつの時代においても
真の霊性への目覚めなく「教師」が「師」となることはありません。

師は、
師ではなく、
真我を伝えるための媒体
として存在します。

そのため、
師は自ら「師」であると
名乗ることは
通常ありません。

師は、
人が忘れてしまった本当の姿、
神聖なる本質を思い出させてくれる存在です。

幻想(マーヤの)の世界で
長い眠りの中で儚い夢を見ながら苦しむ人を、
目覚めさせて
神への道を示してくれる人です。

人は
誰でも
地上に生まれてくる時に、
自分の本当の姿を忘れているものです。

「みにくいアヒルの子」
という童話があります。

昔々、ある所に、御堀に囲まれた古いお屋敷がありました。
その御堀の中の池に住むあるアヒルが卵をたくさん産みました。
お母さんとなったアヒルは、
毎日卵を温めていると、
次々と可愛い雛たちが生まれてきました。

雛たちは、
黄色いふわふわの羽毛に包まれた身体に白い羽毛が混ざってクリーム色となり、
可愛いピンク色のくちばしをしていました。

でも、
最後に一つだけ、
大きな卵からはなかなか雛が出てきません。

しばらく経って、
ようやく卵から出てきたのは、
一回り体の大きく灰色の醜い雛でした。

醜いアヒルの子は、
その容姿が他の雛と違うことから、
どこに行ってもアヒルたちから嫌われました。

初めのうちは必死でかばっていたお母さんアヒルも、
次第にかばわなくなっていました。

ついに、お母さんアヒルが
「お前は本当に汚い色の子だね。どこか遠い所へ行ってくれたらいいのに。」と、呟いてしまいました。

これを聞いた醜いアヒルの子は、
御堀から家出して、
あてもなく大きな川へとやってきました。

そこで醜いアヒルの子は、
今まで見たこともないような美しい鳥たちを目にしました。
それは、
遠い国から渡ってきていた白鳥の群れでした。

長く美しくしなやかな首を伸ばして、
まぶしい白い翼を大きく拡げてはばたき、
白鳥たちは寒い国へと飛んでいくところでした。

醜いアヒルの子は、
その美しい光景に心奪われて、
美しい白烏たちが空のかなたへ去っていくのを見送っていました。

「あぁ、自分もあんな美し白鳥になれたら、どんなに幸せなことだろう。でも、アヒルの仲間にさえ醜いと言われているのに、そんな事を考えても仕方がない。」

また冬が来て、
美しい白鳥の群れたちが遠い国から渡ってきました。

醜いアヒルの子は、
思い切って白鳥たちに近づいていきました。
すると、白鳥たちの方から、どんどん近づいてきたのです。
「あぁ、また自分はこの醜さを馬鹿にされるんだ。」と思いました。

でも白鳥たちは、「ようこそ、新しい仲間よ。」と歓迎してくれたのです。
そして、白鳥たちは、
アヒルの子の周りを囲むと、皆で優しく撫でてくれたのです。

驚いたアヒルの子は、ふと水面に目を向けると、
そこに写っていたのは、もはや醜いアヒルの子ではなく、
美しい白鳥の姿でした。
灰色のアヒルの子は、実は白鳥の子だったのです。
母白鳥は、旅の途中で力尽きそうになり、
自分の卵を安全な御堀の中にあったアヒルの巣に託したのです。

白鳥たちは、「若い姿が一番美しいね。」と言って歓迎してくれました。

この白鳥の話は、
過去生までに善行を積み重ねてから再び地上に下りてきて、
もはや社会の虚飾や欲望に馴染めずに、
俗世間の欲望の中で苦難を経験しながらも、
世俗的なことから一歩離れ、
神に憧れ、
神を求め、
自分の本性を悟り、
神との合一を果たす人間の姿に似ています。

ここでは、
先に大人の白鳥になり、
アヒルの子を歓迎してくれた鳥が
「師」となり、
アヒルの本当の姿を自覚させてくれたことになります。

日本書紀にも、
日本武尊(やまとたけるのみこと)が
「日本武尊の魂は、白鳥となり大和へ向かい、その後天高く飛んで、そのまま天に昇られた」
との記述があります。

世界中にある「白鳥の騎士伝説」の一つともされています。
すでに前巻で述べた通り、
インドの聖典でも白鳥は、
神聖なる存在の象徴とされています。
白鳥の霊的な解釈は
第一巻をご参照ください。

続きます。

が、

第四章三節目にして
第四章一節目からの参加者のほとんどが
すでに
ドロップアウト。

三節目まで終わったら
しばらく休憩とりましょうか。

三節目はあと12日分ほどあります。

精解 神の詩 聖典バガヴァッド・ギーター 1
森井 啓二
きれい・ねっと
2021-08-20


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Source: ひかたま(光の魂たち)

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