おはようございます。
先日、プレジデントオンラインに萩原博子さんによる以下の記事が掲載されていました。
いつも通りタイトルが過激で様々な人から反発を受けそうな内容も含まれていますし、そもそもiDeCoやNISAは金融商品ではありませんが、中にはもっともなことをおっしゃっている部分もあります。
本日はこの記事に関する私の感想をまとめますので、これから投資を始める方の参考になればと思います。
iDeCoやNISAは買ったら一生バカを見る金融商品である?
冒頭で紹介した萩原博子さんの記事の中から、私がもっともだと感じた部分と少し違うのではと感じた部分を取り上げます。
納得1. 売上の安定していない自営業者はiDeCoより小規模企業共済を活用すべき
納得2. NISAは損益通算ができず、出口部分で損失があると不利益を被る
納得3. 教育資金など必要な時期・金額が明確なお金を投資で貯めてはいけない
反対1. 一寸先も分からない不透明な世の中で投資をするのはギャンブルに近い
以下1つ1つ掘り下げてみていきます。
納得1. 売上の安定していない自営業者はiDeCoより小規模企業共済を活用すべき
自営業者の方にとって、iDeCoと小規模企業共済はいずれも掛金の全額が所得控除になる最強の節税方法です。
毎年売上が安定しており、売上金額も大きい場合は何も考えずに両方とも満額利用すればよいでしょう。
とはいえ、東日本大震災などの災害、リーマンショックやコロナショックなどの経済危機はいつ訪れるか分からず、売上が安定しない自営業者の方もいるでしょう。
その場合は、iDeCoよりも小規模企業共済を優先的に活用すべきです。
それは、小規模企業共済は資金繰りが厳しくなった時に低金利での融資が受けられ、ペナルティはあるものの途中解約も可能だからです。
iDeCoは年金の1つで最短でも60歳まで引き出せませんから、売上の安定しない自営業者の方にとっては資金拘束が大きなデメリットになりえます。
納得2. NISAは損益通算ができず、出口部分で損失があると不利益を被る
次に、「NISAは他の口座と損益通算ができず、出口部分で損失があると不利益を被る」という事実は大変重要です。
NISA口座で100万円で購入した株が、NISAが終了して特定口座へ払い出される時に50万円に下がっていたと仮定します。
その後100万円(元の価格)まで戻ったので売却しようとすると、特定口座に払い出された時に50万円で買い直したと判断されるため、
売却益が50万円あることになり、この50万円の利益に対して約20%(10万円)の税金がかかります。
よって、NISAは出口部分で損失があると余計な税金を支払うことになる可能性があることは知っておくべきでしょう。
それを回避するためには、NISA口座内でできるだけ運用期間を長く確保して複利の力を活用し、マイナスになる可能性を下げることが重要です。
それが、一般NISAよりもつみたてNISAを多くの人に勧める理由です。
納得3. 教育資金など必要な時期・金額が明確なお金を投資で貯めてはいけない
教育資金など用途、必要な時期、金額が明確なお金は投資で貯めようとしてはいけません。
特に、5年以内に必要なお金に関しては株式などのリスク資産へ回すのはやめましょう。
逆に、必要な時期や金額が明確であっても、それが20年後などだいぶ先であれば投資に回すのもアリでしょう。
投資でリスクを取りすぎたために自分の子供に十分な教育機会を与えられなかったといった悲惨な事態にならないよう注意しましょう。
反対1. 一寸先も分からない不透明な世の中で投資をするのはギャンブルに近い
「一寸先も分からない不透明な世の中で投資をするのはギャンブルに近い」という主張がありますが、この点に関しては私は反対です。
日本においては20年以上に渡って平均収入が横ばい〜低下しており、さらに年金や保険料の支払い負担が増え、手取り収入は伸びる見込みが低いです。
日本では海外のようなインフレが見られませんので、なんとか生活は成り立っていますが、じっと待っていてもこの傾向は変わらないでしょう。
私の意見は萩原さんとは逆で、「リスクをとらざるリスク」が顕在化していると思います。
一寸先も分からない不透明な世の中だからこそ、目の前の生活に当面必要なお金は手元に残しつつ、残りのお金は積極的に投資に回すことが重要だと思います。
「Cash is king」と言われる通り、現金の重要性は言うまでもありませんが、何事もバランスを意識しながら実践すれば「投資=危険・悪」ではありません。
まとめ
本日は萩原さんの「iDeCoやNISAは買ったら一生バカを見る金融商品である?」について取り上げました。
そもそもiDeCoやNISAは制度名であって金融商品ではない気がしますが、そこはそっとしておきましょう。
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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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