おはようございます。
日本の国家財政破綻によるハイパーインフレに備えるには、国内の証券会社を通じて外貨建て資産を保有するだけでは不十分ではないかというご質問をいただきました。
いつも楽しくブログを拝見させて頂きます。
国力が衰退する日本において外貨建て資産を積み上げることの重要性の記事でも仰っていましたがドル建て資産を組み込む必要性に私も強く賛同致します。
現在日本で円を使って日本の企業の証券会社で米国と新興国のインデックスの投資信託を購入しております。
仮に国力の衰退で長期的に円が安くなる程度であればそれでも問題はないと考えているのですが、仮に国家財政の破綻によりハイパーインフレが起こった場合は、円建てで購入する日本企業を介して投資を行うことはリスクヘッジとしては不完全ではないかと思うのですが如何でしょうか。
国家財政の破綻によるハイパーインフレまでをリスクとするのであれば、自身でドル転し外貨でバンガードなどの企業でETFを購入するべきでしょうか。
お忙しいとは思いますがご回答宜しくお願いします。
ご質問ありがとうございます。
おっしゃる通りで、日本の国家財政破綻という危機的な状況においては、国内の証券会社から海外資産を購入するのでは不十分だと思います。
資産税が課されるほどの危機的な状況においては、1) 資産保有法人を所有して法人で現金以外のアセットを購入する、2) 自らの資産自体を海外へ移転する、といった措置が必要でしょう。
日本の国家財政破綻によるハイパーインフレに備えるには?
インフレに対抗するには現金以外のアセットへの分散が必須
ハイパーインフレになりますと、現金の価値が著しく下がり、その他のアセットクラスの価値が相対的に向上します。
よって、銀行預金だけ大量に保有している人や、年金ぐらしの高齢者などはその被害を真っ先に受けることになります。
そのリスクをヘッジするためには、株式、不動産、ゴールドなどの貴金属・コモディティなど現金以外のアセットを保有しておく必要があります。
ここで言う株式・不動産に関しては、海外資産の方がより望ましいということになります。
資産税が課せられる国家危機では国内資産は全て危険
ハイパーインフレの進み方が急速で、資産税が課せられるレベルになりますと、ただ単純に日本円以外のアセットを保有していれば安心とは言えなくなります。
まず初めに資産税が課せられるのは銀行預金でしょう。
日本人は昔から預金好きと言われる通り、高齢者を中心に多額の現金で銀行預金に眠っています。
ここが初めのターゲットになる可能性が高いです。
その次の段階として、株式などのペーパーアセットや不動産にまで資産税が及ぶようになるとかなりの危機的な状況です。
そういった状況においては、日本国内の証券会社を通じて海外資産を保有していたとしても安心できないでしょう。
ここまで深刻な事態に対応するには、以下の2つの対策が有効と考えます。
方法1:法人で株式や不動産を所有する
一つの解決策としては、資産保有法人を保有し、法人で株式や不動産などインフレに強いアセットを購入することです。
基本的には、資産税が課せられる場合、個人の方により厳しい措置がとられる可能性が高いです。
法人にまで高額な資産税を課すことは、国家としての自殺行為に近い一面がありますので、無傷とは考えにくいですが個人よりは守られる可能性があります。
方法2:海外へ資産を移転する
次に、自らの資産を海外に移転する方法です。
海外といっても多岐にわたりますが、現実的には米国が最も安全ではないでしょうか。
ただし、日本のような世界有数の経済規模を誇る国が国家破綻の危機的な状況に陥った場合、その影響は少なからず全世界に波及しているものと思います。
よって、100%安心といえる国は存在しない世の中になっているかもしれません。
日本の将来に関して悲観的な意見が多いのは事実ですし、私も楽観視はできないと思いますが、ジンバブエのような国とはまだまだ異なります。
日本の国家破綻を想定して、いざという時にどのように動くかシミュレーションしておくのは興味深いですが、今すぐにアクションを起こす必要がある段階とは私自身は考えていません。
まとめ
日本の国家財政破綻によるハイパーインフレに備えるにはどうすればよいかについて考察しました。
今すぐに対策が必要とは考えていませんが、シミュレーションをしてみるのは面白いですね。
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こんな記事も書いています。
国家財政破綻に備えるならば、当然債券ではなく金を保有すべきということになります。
日本の国家財政破綻が現実になるかは分かりませんが、少なくともドル建て資産をコツコツ積み上げておく必要はあるでしょう。
インデックス投資とは、長期で見た時に期待リターンの高い場所にお金を置いておくゲームだと思います。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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