おはようございます。
当ブログの読者の方から、フルインベストメントの是非について以下のご質問をいただきました。
はじめまして! そらまめおと申します。
いつも楽しく拝見しております。
以前から気になっていた米国株投資を、一念発起して今年から始めました。
実は昨日、VYM等の配当目当てでフルインベストメントにしてしまいました。
所有している銘柄は グロース株(AMZN.TEAM.OKTA)30%、 ETF(VTI.HDV.VYM)60%、 高配当株(MO→NISA)10% となりますが、今の局面でキャッシュ化するとなると、やはりグロース株からでしょうか?
不躾な質問で恐縮ですが、おてすきの際にご教示頂ければ幸いです。
ご質問ありがとうございます。
ご質問者様は米国株投資を今年から始められたということで、どちらかと言うと投資ビギナーになるかと思います。
私個人としては、ビギナーであるか否かに関わらず、フルインベストメントはおすすめしていません。
よほどの暴落局面であればキャッシュポジションがゼロに近づくことはありますが、少なくとも今の相場でフルインベストメントは大変危険な判断でしょう。
個人投資家もリターンを追求してフルインベストメントをすべきか?
個人投資家が機関投資家と同じ戦略をとっても勝ち目はありません
投資で好成績を残すことが本業であるファンドマネジャーたちは、常に最高の成績を追求するためフルインベストメントすることが多いです。
ところが、我々個人投資家は、技量も経験値も投資に関する情報量も全てが機関投資家と比べて圧倒的に劣っています。
もともと不利な立場にいる者が、プロの機関投資家と同じ戦略をとって勝つことは不可能です。
よって、個人投資家は自らの有利な点を知ったうえで、それを活かす戦略をたてる必要があります。
個人投資家が機関投資家よりも有利な点は2つ
個人投資家がプロの機関投資家よりも有利な点は2つあります。
1) 常に最良の成績を残し続ける必要がないので、時に相場を眺めているだけでもOK
2) 何十年後のゴール時点で自分が満足行く成果が出ていればOK
この2点です。
1)は大変重要な点で、機関投資家のように常に最高の成績を求めて株式を買い続ける必要はありません。
今は投資に適した時期でないと思えば、いったん手仕舞いしてまた時期が来たら再開するといった戦略も自由に選ぶことができます。
キャッシュポジションを高めつつ、いつか来る暴落をじーっと待ち続けるのも個人の自由です。
このように、「自分のお金なんだから何をどうやっても自由」というのは、当たり前に見えて実は大変恵まれています。
何十年後のゴール時点で自分の満足行く成績を上げることが重要
個人投資家の場合、毎年毎年ベストなパフォーマンスを上げる必要はありません。
仮にある年の投資がうまく行かなかったとしても、投資の失敗が本業に何の影響も及ぼさないのが個人投資家の強みです。
また、必ずしも投資で大成功をおさめる必要もなく、そこそこの成功でも自分の将来の安定につながればそれで十分ですよね。
短い期間で成果を求めようとすると、どうしてもリスクの高い投資になってしまいます。
それよりは、気持ちの余裕を持って長い時間かけて結果を出すことに徹するのが理にかなっていますね。
平均点で自分の目標としているゴールに達成できる見込みがあれば、初めから何も考えずにインデックス投資に徹することも可能です。
このあたりの自由度が個人投資家の面白い所だと思います。
グロース株を優先的に売却すべきか否かは個人の考え次第
なお、ご質問の中にある「グロース株を優先的に売却すべきか否か」に関しては、保有しているグロース株の将来性をどのように見積もっているかに左右されます。
当然、いずれの銘柄も将来有望だと判断して購入されているはずですから、そのシナリオが想定の範囲から外れていなければ保有し続ける選択肢もあります。
私自身はと言いますと、米国株ならばVTIもしくはVOOがベストに近い選択だと思っていますが、いずれにせよフルインベストメントすることはないでしょう。
どの銘柄がベストかということよりも、フルインベストメントの状態で万が一の時に全く身動きがとれなくなるリスクが甚大であると思います。
まとめ
今現在の相場でフルインベストメントというのは大変危険だと思います。
常に適切なキャッシュポジションを保ち、株式市場から退場せずに淡々と継続することが重要です。
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こんな記事も書いています。
株式投資には不確実な要素が大きいです。相場が好調な時ほど油断せず、兜の緒を締めるように心がけたいものです。
以下も同じような内容のご質問ですが、基本的には保有商品を売却してもキャッシュポジションを確保すべきだと考えます。
キャッシュにはキャッシュの役割があり、米国高配当株がキャッシュの代わりを果たすということはありません。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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