一連の不祥事の責任を取り先月末日付で日本バドミントン協会を辞めた銭谷欽治前専務理事(69)が、あらためて協会と契約することになった。今週末の理事会で報告される。関係者への取材で22日までに分かった。銭谷氏は世界連盟の理事としての任期が25年5月まで残る。その役職を続けるには、日本協会から派遣された形式が必要と協会側は説明。また辞任表明から退職までの期間が1カ月程度だったことから、日本協会専務理事としての業務の引き継ぎもまだ不十分とした。
業務の引き継ぎは退職後も行われており、今月上旬にさかのぼって契約が結ばれる見通し。銭谷氏は現在、関西を拠点とする。日本協会オフィスがある東京都内への交通費や宿泊費は支払われるが、報酬や日当は出ないと協会関係者は強調した。
肩書は未定。手違いにより「アドバイザー」の肩書がついた名刺がすでに作成され、一部配布されたが、それらは回収されていると協会側は弁明した。
協会関係者によれば、11月下旬の段階で銭谷氏が協会と再契約する方針は固まっていた。しかし新体制が発表された同月30日の会見では、そのことに関する言及はなかった。クラブ関係者は「役員の顔ぶれは変わっても、協会に都合が悪いことの説明がないのは相変わらずだ」とあきれ顔。早くも“院政”が表面化してきたとの声もあがる。
銭谷氏の後任となった毛利達彦新専務理事は同郷の後輩。また日体大出身の中村新一新会長は関根義雄前会長の教え子にあたるなど、新体制発足直後から前任者の影が指摘されていた。
元職員による横領の組織的隠蔽(いんぺい)など一連の不祥事を受け、来年度は国からの強化費2割削減が決定済み。さらに、適切な組織統治がなされているか判定する「スポーツ団体ガバナンスコード」の審査で不適合となれば、来年度の強化費はゼロとなる。
今週末開幕の全日本総合選手権では、不祥事への再発防止策が不十分なことなどを理由に、例年は国から優勝者に授与される内閣総理大臣杯や文部科学大臣杯が用意されない。
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Source: 身体軸ラボ シーズン2
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