研修医の頃、大学病院での外科当直は2人体制。
先輩医師と一緒にしていたが、今の時代と違って、実は、
一人の時間が存在する。先輩医師に外勤日なるものが存在し、
遠くの病院のお仕事の日は少し早く病院を出られる。
そんな時に限って、重症の患者さんが救急外来に来られ、
研修医1人で対応をしなければいけないことがよくあった。
それはもう20年以上も昔の話。
あの頃の自分は、今よりもっと何も知らなくて、
そして、すべての治療が未知な感じで、
患者さんと向き合う時は本当に怖かった。
何もかもわからない駆け出しの医者が初見の患者さんの治療を
一人でしなきゃいけないんだから、怖いに決まっている。
もちろん、そんな研修医に診られる患者さんも怖いはず。
でも一つ、あのスモール田中でもやれていたことは、
その患者さんのところに当直のあいだ中、何度も足を運んで、
何度も触わらせていただいて、話して、聴いて、観察した。
それで、患者さんにもご家族にも、出来得る限り一生懸命に説明した。
今思えば、患者さんに本当にご迷惑をかけたに違いない。
今、多彩な症状で、あちこち全身に症状が出て
絶望の淵におられる患者さんとご家族がいる。
どの病院でも原因がわからず、最終的には、
心の問題だと決めつけられてしまった患者さんが、
こんな僕を頼ってこられた。いろいろとあれやこれやと、
在宅医療の現場で考えてみるが、、、、ご家族とも一緒に考えて、、、
唯一変わったことをしたとするならば、もしやワクチンのせい????
あの何もわからなかった当直の夜を思い出した。
絶望の淵で手探りなのは、患者さんだけではない。
ハッキリ言って勉強不足のアホな田中も手探り状態だ。
でも一つだけ、今回絶対にしようと決めたことがある。
あの日、研修医だったスモール田中をリスペクトし、
何度も何度も足を運んで、患者さんのご様子を観察させていただこう。
ありとあらゆる手を駆使して、挑戦しよう。それも一生懸命に伝えよう。
そして、今考えうる最良の治療で、苦しみのドン底にいる患者さんを救いたい。
足を運ぼう。それしか出来ないし、それが、僕の最も得意なこと。
患者の絶望を抱き締めるまで負けない。
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