おはようございます。
弊ブログの読者から、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)とVTのどちらを選ぶべきか」について以下のご質問をいただきました。
ちゅりお先生の記事でVTの魅力を理解できました。
しかし、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)はノーロードです。
それを考慮に入れると、それでもVTのようなETFに軍配があると言えますでしょうか?
2024年にはじまる新NISAでVTかeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のいずれにするか悩んでおります。
個人的には配当金を楽しめるVTに投資したいと考えています。
ご質問ありがとうございます。
結論から申し上げますと、「VTではなくeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を選ぶべき」です。
以下でその理由を考察します。
新NISAでオルカンとVTのどちらを選ぶべきか?→絶対にオルカン、配当金が欲しければ2559もアリ
1. 手軽さと税効率の観点からVTよりもeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)がおすすめ
近年ではeMAXIS Slimシリーズをはじめとする投資信託の超低コスト化、高品質化に伴い、全世界株式インデックス投資のみであればVTを積極的に選ぶ理由はなくなりました。
オルカンのメリットは、
1) ドルに両替する手間がなく、日本円のまま最低100円から買付可能
2) すでに発売から約5年が経過し、運用方法に問題なく実質コストも優秀
3) 純資産総額は1.2兆円を超え、国内の投資信託でも最大規模
4) ファンド内再投資によって国内の課税を繰り延べることができ税効率がよい
など挙げ始めればキリがありません。
以前は全世界株式型のインデックスファンドにろくな商品がなく、コスト差も大きかったため、手間をかけてもVTに投資する意義がありました。
今ではその必要性はないと言えるでしょう。
2. 特に2024年開始の新NISAでは絶対に投資信託を選択しよう
特に、2024年開始の新NISAでは絶対にeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を選ぶべきです。
理由の詳細は以下の記事を参考にしてください。
新NISAで分配金が振り込まれるETFではなく投資信託を選ぶべき最大の理由は、
「新NISAの生涯投資枠は1,800万円と決まっており、生涯投資枠をすべて使いきった後に振り込まれた分配金は非課税で再投資ができないから」
です。
一方、ファンド内再投資型の投資信託を選べば、分配金は自動的に再投資されその商品の基準価額の上昇という形で反映されます。
よって、非課税枠を使い切ったあとも分配金が自動的に再投資されることになり税効率がよくなります。
この理由から、似たような商品であればNISAではETFより投資信託を選ぶべきです。
3. 配当金が欲しければMAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信【2559】もあり
基本的にeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を選ぶのがベストだと思いますが、
どうしても配当金が欲しい場合はVTではなく「MAXIS 全世界株式(オール・カントリー)上場投信【2559】」を選ぶのもよいでしょう。
2020年から、2559をはじめとする分配金が支給される国内ETFでは「二重課税調整制度」が採用されています。
一般的に、米国株の配当金には米国で10%、日本国内で約20%と二重で税金がかかるため、実際に支払われる配当金は約72%に減ってしまい税効率が悪いのが問題です。
「二重課税調整制度」では、外国で徴収された税額分を自動的に日本における所得税から差し引いてくれるため二重課税が解消され配当金の税効率が良くなります。
もちろん、VTでも確定申告時に外国税額控除の手続きをすることで二重課税はある程度解消できます。
しかし、それには相当な手間がかかるため、日本円のまま投資ができ、分配金の二重課税も自動で解決してくれ、かつ日本円で分配金が受け取れるという2559のメリットは大きいでしょう。
まとめ
新NISAでオルカンとVTで悩む必要はなく、迷わずオルカンを選ぶべきです。
投資信託の超低コスト化、高品質化により、似たような商品であればわざわざETFを選ぶ必要性がなくなりました。
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以前に新NISAのベストな活用法について考察した記事です。
パート1〜パート3まであります。合わせてどうぞ。
Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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