東洋医学的なイレウスの視点

内科医
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まずは現代医学でのイレウスの視点です。
イレウスは腸閉塞なので、内科的治療は3つになります。

一つ目は「胃管」を入れて胃腸内の減圧を図る。
二つ目は「浣腸」をして胃腸内の減圧を図る。
三つ目は「絶食」させて点滴治療をして新たな胃腸内の増圧を避ける。

これで症状が改善しないならば…外科適応になるのが普通です。

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胃癌の手術をしてからイレウスを6回繰り返している、と。
遠方からの患者さんが受診されました。

内科的な治療を4回、外科的な治療が2回で、
術後、計6回のイレウス治療で入院されています。

「このイレウスをどうにかならないか?」と
地方から1時間以上の交通機関を使って来院されました。
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実際には自分にも十二指腸潰瘍の術後に
イレウスを何度も起こしています。

でも…自分には入院歴はありません。
鍼の師匠もいて下さり、鍼だけでイレウスを治療して下さいました。

ただし、鍼治療に関して注意しなくてはならないこともあります。
鍼治療の世界は体表面の気の流れが分かる先生もいれば…
体表面の気の流れが分からないで穴だけに鍼を打っている先生もいます。
鍼治療が出来たころには「穴(ツボ)」なんかはなかったのでは?
鍼灸師ほど実力が問われる医療はないと思います。

現代医学の視点からすると違和感ありますよね。
現代医学は病名を決まれば治療法が決まるのですから。

一方では…鍼だけで治ってしまうのに驚きを隠せないのも事実です。

そんなことから「どうしてイレウスになるのか?」を何度も考えました。

これは表の気の流れが大きなウエイトを占めています。
腸の蠕動運動は…腸だけで行われているものではありません。
表の気の流れが悪くなれば、腸の蠕動運動も低下します。
これが意味することは「人間は全身で生きている!」ということです。

と、すれば…
表の気の流れを良くすることが治療の一つになります。
次に現代医学では「イレウス=大建中湯」の公式が成り立っている様ですが
自分が本気でイレウスを漢方治療するときには大建中湯は使いません。

漢方薬に病名投与の公式はなく…
如何に身体を見つめて、適切な漢方薬を投与するかに他なりません。

折角、遠方から受診されている患者さんなので
上手く治療をして行かれれば!と思われてなりません。

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PS:今の医学に少しでも貢献できればと思いもあります。
  研修会でも開こうかな???
      「笑顔を見せることは大切だよね…うん(^_^)」。


Source: 病気って…なぁに?

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