節目の10年

内科医

 早いもので今年も残り1か月となりました.

 先日は神戸市中央区理事会の懇親旅行に理事の一員として参加しました.

 新神戸駅から新幹線で三島駅へ,そこからバスで箱根を越えて芦ノ湖畔に到着,老舗のプリンスホテルに宿泊.大きな露天風呂でゆったりくつろいだ後は皆で美味しい料理に舌鼓を打ち,ラウンジで行われた2次会では四方山話で盛り上がりました.
 翌日の朝は湖畔から見える富士山の美しい姿に感動,チェックアウト後バスで出発.箱根彫刻の森美術館で数々のユニークな作品群をゆっくり見学後,ジョンレノンやヘラレンケラーなども宿泊したことで有名な日本の3大クラシックホテルの一つ,風格のある富士屋ホテルでフレンチのコースを楽しみ,最後は三島スカイウォークで絶景を楽しんだ後,帰路につきました.
 楽しい旅を企画してくださった担当理事の木村先生には感謝です.

 最終土曜日にはホテルオークラにて中央区医師会の総会及び会員懇親会(忘年会)があり,参加した多くの先生方と交流を深めてきました.

 さて,開業して5年くらいしてから当時の林省治会長に声をかけられて医師会の理事となってから,ああれよあれよという間に今年度でなんと5期10年目(1期2年)となってしまいました.

 その間一貫して医療保険担当の委員として,仕事の合間を縫って活動してきました.
 月2回の神戸市中央区の理事会,月1回の神戸市医師会の医療保険委員会に出席,また新規開業の医療機関の指導の立会いに参加したり,広報誌のコラムを書いたり,保険診療について研修医のガイダンスをしたり,診療報酬改正の説明会を開いたり,また神戸市医師会や兵庫県医師会の代議員として総会に出席したりしました.

 仕事は日常業務を圧迫するほどタイトなわけではなく,私にとっては,複雑な医療制度の仕組みや最新の医療保険情報に触れることが出来るよい機会でした.
 また,ひとり開業医はつい孤独になりがちですが,何よりも活動を通じて大きく人脈が拡がり,診療のこと,経営のことなど含めて多くの先生方に相談出来,診々・病診連携においてもお互いに顔の見える関係が築けました.

 時々行われる懇親会や上記のような懇親旅行,プライベートな飲み会など,皆で集まって飲んだりどこかに出かけたりするのが好きな私にとっては,忙しい日々の中の心のオアシスでもありました.

 このまま理事を続けるように慰留もされましたが,やはり政治家と同じく同じ人間が同じ地位にずっと居座っているのは望ましくなく,今年65歳になったこと,そして10年という区切りで,来年3月いっぱいで職を辞することといたしました.
 ただ,医師会員,そして医師会傘下のいくつかの委員会の委員として,今後とも医師会には私なりに関わっていきたいとは思います.

 正直言えば,私も勤務医の頃は医師会というのがどういう活動しているのかあまりはっきり知りませんでしたし,興味もありませんでした.
 ましてや,コロナ禍の時等にあれこれ批判もされたように,医師会の活動というものが一般国民に正しく理解されているとは到底言えない状況ですし,医師,特に開業医の利権を守ることばかりに腐心している利益団体のように思われがちであることも残念ながら否定できません.最近では,医師会に入会することのメリットを感じず,入会しない医師も増えていることも確かです.

 私たち開業医側も,経営基盤が重要であることはもちろんですが,人の命を預かる仕事をしていること,そして何より特に保険診療を行うためには国民の納めた大切な保険料や税金を使わせてもらっているのだということを,今一度原点に立ち返って認識する必要があると思います.

 ただ,仕事や社会活動というものは,何よりも楽しく続けられること,やっていてハッピーに感じられるということが一番だと思います.医師会活動も同じで,国民の健康福祉の向上に資するように働くわけですが,私はそんなに杓子定規に考えなくてもいい,まず医師会や理事会に入ると楽しいことが多い,そう思えることが大事だと思いますし,批判を恐れずにいえば「仲良しクラブ」でもいい,そうして楽しく活動した結果が社会貢献になりまた自分たちの利益になるのであれば,それがベストだと思いますがいかがでしょうか?


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Source: Dr.OHKADO’s Blog

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