「今日は朝から各地で
3月並みの気温になっています」――
テレビに目を向けると、
ザクザクに溶けた道路の雪
アナウンサーは、
屋根からの落雪の注意を促している
「“3月並み”!? 冗談でしょ」
こっちは、朝の気温は-21.5℃
極寒だ
まぁ、確かに日中は-3℃と、
アスファルトの雪は
融けかけてはいたが...
そんな今日はがんサロン
今年初だ
いつも通る公園は...
足跡があるので
入れなくはなさそうだが...
とりあえず、やめておこう
...ということで、
今日は違う道へ
太陽に照らされた雪が
少し融けかけている
つるつる路面でなくてよかった...
それでなくても
冬道は股関節に負担がかかる
公園を抜けると、
いつもここに出る
この数年、
サロンでは聞き役に徹しているため、
あまり自分の経験を話す機会がない
が、今日、
久し振りに自分のことを話した
子どもができない夫婦の話がきっかけだった
「私は乳がんがわかる半年前、
子宮筋腫の手術をしたんです。
こんなに大きな筋腫が2つあって、
(本当はほかに小さな筋腫が4つあったが、
そこは端折った)
“このままじゃ、
子どもはできないよ”と言われて。
そしてその半年後、乳がんがわかって。
そうしたら、今度は、
“治療をはじめたら、
もう子どもは産めません”って。
ショッピングセンターに行けば、
若いご夫婦が小さな子どもを連れているし、
もう気が狂いそうだった。
私はホルモン治療をしていたんだけど、
その薬の副作用に、
“子宮体がんのリスクを上げる”
というものがあって。
だから
婦人科にも行かなければならないのだけど、
婦人科はもう地獄。
お腹の大きな妊婦さんはいるし。
テレビを点ければ
赤ちゃんが出てくるCMが流れてくるし...。
吹っ切れるのには10年はかかったかなぁ」
そう――
婦人科の待合室から
何度、逃げ出したいと思ったか
婦人科の待合室にいる女性たちは、
ほとんどが妊婦さん
そこは“しあわせの場所”
私は乳がんの治療で、
子宮体がんの検査に来ている
そこは、
新しく生まれる希望の待合室なのに、
私は、死ぬかもしれない病気...
そんな人間が、
しあわせな妊婦さんの横に座っているのだ
改めて思った
“がん”とは、
様々な禍根を残す病なのだと
心をも巣食う病気なのだと
「命さえあればいい」
そう言う人がいる
「命さえあれば、どうにかなる」
これは、
亡くなった母が言っていた言葉だ
もちろん、私もそう思う
が、そう思えないときがある
命がなにより大切なことは
わかっていても――
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Source: りかこの乳がん体験記
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