本年3月25日に,日本糖尿病学会は 従来の『糖尿病食事療法のための食品交換表』に代わる 新しい食事療法ガイドとして「健康食スタートブック」を発表しました.
誰に向けて公開されたものなのか
この小冊子は,日本糖尿病学会のHP から,「一般の方へ」というボタンをクリックすると表示されるメニューから,「健康食スタートブック」を選ぶと表示されます.そしてPDFとして無料でダウンロードできるようになっています.
しかし,ごく普通の糖尿病患者,あるいは糖尿病と診断されていなくとも「自分は糖尿病かもしれない」と思っている「一般の方」が,わざわざ学会のHPを探し当てて,ここまでたどりつくでしょうか?
そもそも この冊子が発行されたことは,学会のトップページにある「お知らせ」には 本日時点で紹介されておりません.
学会のHPは医師向けのものなので,患者を対象とした 日本糖尿病協会のHP の方で紹介されているのかもしれないと思ったのですが,やはり本日時点で「健康食スタートブック」が発行されたことはアナウンスされていません.
これは不可解です.内容を見ると 明らかに 患者向けに書かれてはいるのに,しかしこの冊子を日本全国の糖尿病患者に広めようという意思が感じられないのです.
しかしこの疑問は,前記のPDFダウンロードのページ の下部にある この注意書きをみると なんとなく理解できます.
各医療機関等において適宜ご対応をよろしくお願いいたします.
つまり現時点では,この冊子を患者が直接読むことは想定しておらず,ただ病院等で 患者向けの教育資料として使ってください,ということなのでしょうね.
とはいえ,この注意書きにもあるように,この冊子に対するご質問・ご意見は受け付けております.質問者のメールアドレスや住所・氏名の記入は特に求めておりませんから,匿名で自由に質問できます.皆様 ぜひ一般患者の声を届けてあげてください.
食品交換表からこのパンフの路線に転換して 反発があるのかどうか 様子を探っている,という段階なのでしょう.
なお,ブログ別館にもこの記事を投稿しました.
[週明けからは また実家に行って 分別作業にかかりっきりになります]
Source: しらねのぞるばの暴言ブログ
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