『訪問リハビリテーションを話そう』①その存在を知ったのは。

医療機関

リハビリテーションの世界は、人の『暮らし』のために、常にある。はず。

 

 

 

その存在を知ったのは、医者になって、初めて死亡診断した患者さんと出逢った時。

倉澤一馬さんという80代の男性。彼は病気がちな妻の介護生活を安定させるために、

初期大腸がんの手術に望んだ。残念ながら術後重度間質性肺炎になってしまった。

気管切開になり胃瘻になった。妻の待つお家に帰ろうは、遠のいた。

ベッドサイドでの呼吸リハと、諦められない食事のための嚥下訓練。

作業療法士という職業を、その時初めて知った。ご飯ですよ!海苔の佃煮をかけたお粥。

お正月、病室で一緒に高校ラグビーをテレビで見ながら、海苔の佃煮のお粥食事介助。

誤嚥を繰り返す。作業療法士に教えてもらった呼吸介助と排痰ドレナージ。

彼は、そんな時でも、なぜか笑顔だった。きっとラグビーと海苔の佃煮のおかげ。

最初で最後の腸切除をさせていただいた患者さんで、初めての死亡診断書。

一生忘れることのできない患者さんの希望となったのは、リハビリだった。

 

 

 

今、リハビリテーションの世界は、なぜか指示が要る。

医者の指示だ。病気は知るが暮らしを知らない医者の指示。

その指示に、なんの意味があるか。僕はわからない。

責任、、という無責任な言葉で説明を受けたが、、、

 

リハビリテーションの世界に、責任って、要るか?

医者は、指示しないと責任を取らなくなったのか?

療法士は、指示のある仕事しかできなくなったのか?

リハの世界に関わる人間でさえも、もしかしたら、

患者さんの『暮らし』に関心がなくなったのか??

 

繰り返すが、リハビリテーションの世界は、

人の『暮らし』のために、常にある。はず。

責任云々カンヌンのつまらない世界ではない。はず。

 

 

『訪問リハビリテーションを話そう』の勉強会では、

本気で、リハビリテーションのことを話したい。

 

指示のいらない世界を、取り戻したいと願っている。

熱い療法士さんのパッションに、いつも期待している。

 

ぜひ、10月19日土曜日 三田市総合文化センター郷の音ホールでお逢いしましょう。

 

清水翔太の『your song』。

良かったら聴いて下さい。

 

 

 

 

毎日読んでいただき感謝申し上げます。

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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」

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