犯罪に加担?

その他

昔、店長として
勤めていた香水屋

当時、この街に
“香水”なんて扱う店はほぼなく、
しかも勤務していた香水屋では
700を超える種類を扱うインポート専門の
フレグランスショップだった

  ほかにも、
  シャネル、ディオール、ランコム、
  エスティローダー、クリニーク、
  マック、メイベリンなどのコスメや
  ヘアケア商品など、
  多数取り揃えていた

そんなお店が
こんな小さな街にオープンした

こんな田舎の街に...だ

オープン当初は、
それはそれは飛ぶように売れた

この地域にこれほどの種類の香水を
扱っている専門店がないこともそうだが、
価格もかなり安くしていた

人気の俳優やタレント、
アイドルが使っているという情報も
ポップに付ければ
その売れ行きはかなりのもの

面白いくらいに売れた

ある冬の日

札幌にある会社の常務から電話が来た

「商品すべて入れ替えるから、
 在庫全部、札幌に送って。
 あとで新しい商品が届くから、
 それまで店は休業して」――

従業員2人と私とで、
丸一日かけてすべての商品を梱包

札幌に送った

が、疑問もあった

それは、休業がいつまでなのか
はっきり告げられていないこと

そして、新しい商品がいつ届くのか
聞かされていないことだった

突如、連休となった私は、
悠長に休日を謳歌していた

数日後、夕方家に帰ると
両親が北海道で一番有名な、
ローカルなテレビ番組を見ていた

すると、ちょうどそのとき、
アナウンサーがニュースを読みはじめた

「○○会社が自己破産をしました」――

「え?? それ、
 私が勤めている会社なんだけど...」

この会社、
北海道では昔からかなり有名な会社

そのせいだろう、大きく報道されていた

「え...? え...?」

テレビを食い入るように見つめた

どうやら、資産隠しもしていたらしい

私が梱包した大量の商品は、
まさに“資産隠し”だったのか...

その犯罪に、私は加担したのか...

私はすぐに店に行ってみた

持っている鍵で中に入ることはできた

  ...と言っても、
  裏口は簡易な南京錠

  “簡単に泥棒にも入られる”
  というものだった

恐る恐る薄暗い店内に入ってゆく...

そして通路にある、
電気のスイッチに手を伸ばす

...どうやら電気は点くようだ

店の中を見渡すが、
特に変わった様子はない

常務が、
「新しい商品が届く」と言っていたが、
当然のことながら店内はガランとしたまま

売れるものはなにひとつ残ってはいない

寒いので、
とりあえず暖房を点けようと思った

が、点かなかった

自己破産を知った灯油会社が、
すでに灯油を抜いていったらしい

早い仕事だ...

よく考えてみると、
おかしなことが多かった

“在庫を入れ替える”ということだったが、
詳しい休業期間を
告げられていなかったこと

そして梱包して送った商品は、
札幌の本店ではなく、
(香水屋の本店が札幌にあった)
会社がある住所の倉庫

「こういうことだったのか...」

冷え切った、ガランとした店内を見渡し、
私は途方に暮れた――

...と、

「こんなこともあったな」と、
先日、ふとしたことがきっかけで
思い出した

  まぁ、後日談は
  いろいろとあるのだが...

嫌な記憶は深く刻まれているものだ

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Source: りかこの乳がん体験記

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