糖尿病を持つ人にとって 食後の高血糖は悩みの種です.このブログの本館でも別館でも 何度もこのテーマを考え(悩み)ました.
特に空腹時の血糖値はそこそこ低いのに,食事によって血糖値が爆上げするとなると,おちおち食事も楽しめません.
ブログ別館でも,あれこれ対策を考えてみましたが,
ズバリの解決策は見いだせませんでした.
つまりは,自分の食後血糖値の許容上限に見合う食事内容にするしかないのかなという結論でした.
ところが昨年 北里大学の山田悟先生がメディカルトリビューンンにこういう記事を書かれていました(全文を読むには 無料の会員登録が必要).
この記事で紹介されていたのがこの文献です.
メトホルミンを【食後】ではなく,【食前】に服用すると食後の血糖値上昇が抑制できるかもという報告です.しかも食事のどれくらい前に服用するかで,その効果が変わるというものです.
メトホルミンとは,各組織のインスリン抵抗性や 肝臓での糖新生を抑制するとされており,通常は長期間服用してはじめて空腹時血糖値を下げる効果が現れるとされています.
本ブログでも メトホルミンにより 食後高血糖が低下したという学会での症例報告を紹介したことがありますが,
この例では 入院直後からメトホルミン服用を継続したら,空腹時と食後の血糖値が共に低下した,というものでした.つまり頓服的服用によって食後血糖値が下がったというわけではありません.
もしも食前にメトホルミンをのんでおけば それだけで食後の血糖値 爆上がりを防止できるというのであれば,これは耳よりな情報ですよ,奥さん(←誰? (C)プーカプカ様)
メトホルミンは 一般には食後 又は就寝前に服用するよう医師から言われている人がほとんどじゃないでしょうか. 食前にのみなさいと指導する医師はいないでしょうから,これは盲点でした.
そこで上記の文献をじっくりと読み込んでみました.
[続く]
Source: しらねのぞるばの暴言ブログ
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