彼女の為の彼女の人生。

医療機関

先生、私な、娘や息子のナ、世話になんて、

なるのは、まっぴらごめんや。ホンマやで。

なにかにつけて、お世話になるって、

お金もかかるし、頭も下げなアカン。

私な、今が一番幸せなんやで。なんでってな、

先生が、死亡診断書、ここで書いてくれる、

言うてくれたやろ、もう大船乗った気分や。

お金も、子供らにこれ以上出したないし、

頭も下げたないねん。わかってくれるんか?

先生らが、こうやって来て、全部やってくれたら、

娘や息子の世話にならんと、あの世に行けるわけや。

これって、安楽死って言うんやろ?え?ちゃう?

ほんなら何て言うねん、こういうのは?

心が安心で、今が一番幸せで、ほんで楽しい、

こんな暮らしで、死ねるのが、安楽死やんか。

 

 

この国の死は、なぜか尊厳が後回しとの噂だ。

人生会議だなんだって言っても、ぶっちゃけ、

その人のリビングウィルを最後まで守り通すのは、

本当のところ、、、メチャクチャ難しい。

 

だから、それを知ってか知らずか、

彼女は、必死に、思いを表現される。

 

せやから、デイケアでも、なんでも、どこにいても、

私の身になんかあった時は、家に連れて帰って来てや。

ほんで、約束通り、先生がここで、

死亡診断書書いてくれたら、安楽死や。

私の安楽死は、ここで死にたいってこと。

 

 

 

尊厳死や安楽死、自然死、平穏死、等々、

いろんな名称でいろんな理解があるけれど、

簡単な話、死ぬ時くらいは好きにさせてくれ。

ってことが、なぜだか、この国では叶わない。

 

今日、ご本人抜きでサービス担当者会議があった。

娘さんや息子さんはお母様のことを心配している。

ちゃんと介護してやれない自分たちを責められる。

お母様の想いを叶えたい半面、これでいいのか不安がある。

 

そんな、ご本人、ご家族の揺れ動くお気持ちから、

少し遠い位置に、営利目的の介護サービスは在る。

 

デイケア施設も様々だ。彼女は意思を表明しているものの、、

ご本人の意思が上位か、施設運営(訴訟リスク回避)が上位か、

そんな事が議題に上がる昨今、、、施設問題と言うより社会問題。

 

地域医療崩壊は、病院機能低下だけの問題ではない。

介護保険サービスの質の低さも、訴訟社会の現実も、

ご本人のリビングウィルに大きく影響し、地域も壊れる。

 

 

コロナがもたらした世の中の分断は、

目先のワクチン医療の事だけではない。

介護保険制度の闇も現実に深まっている。

 

学ぶしかない。みんなで学ぼう。

 

彼女の為の彼女の人生。

こういう世の中であって欲しい。

 

良かったら聴いてください。

 

 

 

 

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Source: 兵庫県三田市の在宅療養支援診療所「たなかホームケアクリニック」

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