おはようございます。
世の中には何千もの投資信託がありますが、その中で実際に投資すべき価値がある商品は1割もありません。
一度でも地雷商品を踏んでしまうと、資産形成が大きく遠回りになってしまうので、初めから最善の商品を選びたいものです。
そこで本日は、投資初心者が知っておくべきインデックスファンドを5つ厳選してご紹介します。
NISAにも対応していますので、ぜひ参考にしてください。
NISA対応!投資初心者が選ぶべきインデックスファンド5選
投資初心者が知っておきたいインデックスファンド5選
はじめに、投資初心者が知っておきたいインデックスファンド5つの特徴をまとめた表を載せておきます。
以下で、この5つの商品の特徴と優れた点を順番に解説していきます。
全世界株式:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の商品特徴は以下のとおりです。
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ベンチマーク:MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)
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信託報酬:年率0.05775%(税込)
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純資産総額:約5兆9,350億円
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対象地域:日本を含む先進国および新興国の株式市場(約50カ国)
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投資対象銘柄数:約3,000銘柄
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主な投資先:米国株式が約60%を占め、その他に日本、欧州、新興国などが含まれる
「オルカン」の最大の特徴は、これ一本で全世界株式市場への分散投資が完結してしまうことです。
オルカンを買うだけで世界中の約50カ国、約3,000銘柄に投資できるので、私たち投資家は何もしなくても世界経済成長の恩恵を受けられます。
もちろん、オルカンの中には成長著しい国もあれば、今後成長性が鈍化していく国も含まれます。
広範囲に分散し「平均点を狙う」ファンドですので、飛び抜けたリターンは期待できませんが、長期的に見て勝てる確率が高いファンドと言えるでしょう。
インデックス投資初心者の方は、どれを買うか悩んだらとりあえずオルカンがおすすめです。
先進国株式:ニッセイ外国株式インデックスファンド
ニッセイ外国株式インデックスファンドの商品特徴は以下のとおりです。
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ベンチマーク:MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)
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信託報酬:年率0.09889%(税込)
- 純資産総額:約7,816.73億円
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対象地域:日本を除く主要先進国の株式市場(例:米国、英国、ドイツ、フランスなど)
- 投資対象銘柄数:約1,159銘柄
- 主な投資先:米国が70%弱を占め、イギリス、フランス、カナダなどが上位を占める
ニッセイ外国株式インデックスファンドは発売が2013年12月と古く、私も発売直後から長らくお世話になってきた思い出深い商品です。
ニッセイは運用が堅実で、ベンチマークからの乖離が少なく、実質コストも常に優秀な数値を叩き出しており、私は信頼しています。
今ではオルカンの勢いに押されていますが、国内の投資信託でトップレベルの優良商品だと思います。
日本の個別株投資をしている人が、資産の一部を外国株に振り分けたい時に、日本を含まないためMSCI KOKUSAI インデックスは使いやすいかもしれません。
米国株式(S&P500):eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
次に、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)です。
国内の投資信託でナンバーワンの売れ行きを誇る人気商品であり、みなさんすでにご存知かと思いますが、一応商品概要は以下のとおりです。
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ベンチマーク:S&P500指数(配当込み、円換算ベース)
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信託報酬:年率0.0814%(税込)
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純資産総額:約6兆9,798億円
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対象地域:米国の大型株500銘柄
「米国株といえばS&P500」というくらい有名、かつ実績のある株価指数ですね。
S&P500の素晴らしさは私が今さら語るまでもなく、シーゲル教授の『株式投資』に載っている以下の有名な図を見れば一目瞭然です。
この図の中で、「株式」、つまり米国株インデックス投資がインフレ調整後の実質リターンで年率6.9%もの素晴らしい数値を記録していることがわかります。
NASDAQ100:ニッセイNASDAQ100インデックスファンド
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの商品概要は以下のとおりです。
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設定日:2023年3月31日
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ベンチマーク:NASDAQ100指数(配当込み、円換算ベース)
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信託報酬:年率0.2035%(税込)
- 純資産総額:約2,969億円(2025年5月21日時点)
- ハイテク企業への集中投資:米国の主要ハイテク企業に分散投資が可能
NASDAQ100指数は、「米国のナスダック市場に上場する銘柄のうち、金融セクターを除いた時価総額の大きい100社」から構成される株価指数です。
ナスダック市場にはマグニフィセントセブン以外にもテクノロジー関連銘柄が数多く上場しており、NASDAQ100指数のセクター比率も「テクノロジーが約60%」と高くなっています。
次にNASDAQ100のトップ10銘柄と構成比率を見てみます。
トップ10銘柄は、アップル、エヌビディア、マイクロソフト、ブロードコム、メタ、アマゾン、テスラ、コストコ、アルファベット(グーグル)となっています。
コストコ以外は全てIT関連、半導体関連銘柄となっており、上位10銘柄だけで約50%を占めます。
このように、NASDAQ100は分散投資という観点ではS&P500に劣るためハイリスクですが、辛抱強く保有し続ければ高いリターンも期待できます。
バランス型:ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)は、今回ご紹介する5商品の中では唯一、株式以外のアセットを含むバランス型の商品です。
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信託報酬:年率0.154%(税込)
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純資産総額:約766.82億円(2025年5月21日時点)
このファンドは、以下の4つの資産クラスに均等(各25%)に投資します。
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国内株式:TOPIX(東証株価指数)(配当込み)
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国内債券:NOMURA-BPI総合
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先進国株式(除く日本):MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)
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先進国債券(除く日本):FTSE世界国債インデックス(除く日本、円換算ベース)
この投資割合は私たちの年金積立金を運用するGPIFの基本ポートフォリオと同一です(下図参照)。
年金積立金の運用ですので、あまり過大なリスクをとることはできません。
一方で、年金積立金をそのまま預貯金として放っておいても、急速な少子高齢化に対応できないため、リスク・リターンを考慮したうえでこのような資産配分になっています。
下図は2001年以降の運用実績ですが、国内外の株式と債券を1/4ずつ保有するという保守的なポートフォリオでも、年率4.4%の収益を記録しています。
株式100%はリスクが高くて不安という方はバランスファンドを使うとよいでしょう。
まとめ
世の中には何千もの投資信託がありますが、初心者は本日ご紹介した5本を知っておけば間違いありません。
その中でも、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)とS&P500の2本は、NISAで圧倒的な人気を誇っています。
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Source: 神経内科医ちゅり男のブログ
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