誰も知らない街に行きたい ~“がん”という特別視、“乳がん”という興味~

乳がんになったとき、
周囲が騒がしかった

父は勝手に
ご近所さんや親戚に話すし、

「なんでこの人が
 私の乳がんのこと知っているの?}

ということもあった

ご近所さんもご近所さんで、
私と道端で会っても
知らないふりをしてくれればいいものを、

「どうなの?」
「大丈夫なの?」
「病院はどこ?」
「札幌の病院に行ったほうが
 いいんじゃない?」

と、さもさも心配しているかのように
根掘り葉掘り聞いてくる

そこにあるのは“興味本位”

そしてその興味本位は、
近所にばらまくための種

こんなときはいつものように、
挨拶だけしてくれればいい

そのほうが、
うんとスマートだ

そのうちに、
高校の同級生たちに広まる

卒業してから
ほとんど会ったことのない人から
連絡が来たこともあった

そこに感じたのは、
心配を装った強い“興味”

“乳がんはおっぱいを切る”ということも、
興味をそそられるのかもしれない

がんは、やっぱり特別視される

乳がんは特に、
女性の興味を引く

結局そういう人とは、
こっちから距離を置くようになる

そんなことが面倒で、
「誰も知らないところに行きたい」と
思った時期もあった

隣人もご近所さんも、
誰も私の乳がんのことを知らない世界に――

そして変形性股関節症になった今、
同じ思いをしている

「足を引きずって歩いても、
 “どうしたの?”と、
 聞かれることのない街へ行きたい」

と...

なにも言わず、
なにも聞かない気遣いがほしい

わがままなのだろうか――

  
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Source: りかこの乳がん体験記

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