点滴最終日 ~患者の逆襲~

その他

今日もめまいで目覚める早朝

今朝も音を感じることのない耳...

たぶん、二度と
聴力は戻らない気がする

そんな今日は、
ようやく点滴最終日を迎えた

長い1週間だった

いつものように受付を済ませ、
看護師さんの問診

早朝のめまいと、
耳の聴こえが回復しないことを伝える

そして少し待ったあと、
聴覚検査へ

「もう、どうせ聴こえないんだし...」

と、どこか諦めにも似た感情が湧く

聴こえてくるのは、
大きな耳鳴りだけだ...

聴覚検査を終え
医師の診察を待っている間、
きのう担当に当たった医師の、
あのおぞましい台詞が蘇ってくる

  ☆そのときの記事は下記へ

呼ばれて診察室へ入っていくと、
そこに座っていたのは
やはりきのうの医師だった

「耳の聴こえ、戻ってませんね」

「はい...」

「点滴は今日で終わりになりますが、
 飲み薬はこのまま続けていきますか?」

「はい...」

こうして会話をしていると、
至って“普通”

きのうのあのヤクザな口調は
なんだったのか...

とりあえず私も“普通”を装い、

「来週中に、
 紹介状を書いてもらった脳外に行きます」

と、告げる

「うん、あ、そうですね」

なんとも普通の会話だ

そして点滴へ――

2025/10/18 点 滴

ここから私の逆襲がはじまる

話しやすい看護師さんが
今日は出勤していたので
忙しいところ大変申し訳なかったが
呼んでもらった

そしてきのうの顛末を話した

  ☆そのときの記事は下記へ

「ごめんなさい。
 嫌な思いをさせてしまって...。
 今日、看護師の上の者が来ているので
 報告させてもらっていいですか?」

しばらくして、
チーフらしき看護師さんがやってきた

「申し訳ありません。
 さすがにこれは
 許される言葉ではありません。
 上に報告させていただきますね。
 そして先生と会わないように配慮します。
 あの先生、月に1度くらいしか
 この病院に来ないので...」

...と、点滴中、
ずっと寄り添ってくれた看護師さん

耳の病気のこともたくさん話をしてくれて
和ませてくれた看護師さん

忙しいのに、点滴が終わるまで
ずっとそばにいてくれた

点滴が終わっても、
私が帰るのを見送ってくれて...

「ずっと寄り添ってくれて
 ありがとうございます。
 これからもお世話になります」

と、感謝の気持ちを伝えて帰ってきた

まだまだこれから
通わなければならない病院だ

  1週間、点滴した右腕

2025/10/18 1週間点滴のあと
  片腕しか使えないのは
  けっこう大変

  しかもこの血管、
  乳がんのとき使いすぎて
  もう薬が入っていかないのだ

  本日の薬

2025/10/18 本日の薬

  ステロイド減薬第2弾、1日目

  ステロイドの副作用が
  どんどん強くなってきた

  我慢、我慢...

  もう少し...

  乳がん治療の副作用を思えば
  これくらい――

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Source: りかこの乳がん体験記

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