心の光と崇高な目的:チンパンジーとトロール人形

その他

今日は
「光の魂たち 動物編」からの抜粋です。


フォクシーちゃん。
チンパンジーです。

フォクシーは、
32年間実験用チンパンジーとして
繁殖のために使われてきました。

1976年に生まれてからずっと

人の肝炎ワクチン開発の実験のために

一人ぼっちの狭い場所に閉じ込められてきました。

ワクチンって、
多くの命の犠牲の上で作られているんです。

フォクシーは
生涯を通してずっと
強制的に繁殖に使われ、

赤ちゃんが生まれると、
毎回数時間から数日のうちに
赤ちゃんを奪われ続けました。

それらの赤ちゃんは、
実験用に使われてしまうのです。

妊娠して
お腹の中で赤ちゃんを感じ
育み
ようやく生まれてきて
母性本能がピークに達している時に
愛しい赤ちゃんを奪われてしまうのです。

それも毎回。

どれだけ辛いことでしょう。

そして、
時が経ち

フォクシーは子供を産むには歳をとり過ぎました。

すると、
研究所では、
フォクシーを役立たずとして
窓のない部屋に閉じ込めて、
飼い殺しにしたのです。

チンパンジーはとても感情豊かな生き物です。

それを
完全に無視。

2008年6月になって

ようやく研究所は
チンパンジーを実験に利用することを中止しました。

フォクシーは、
他の6頭のチンパンジーと共に、
チンパンジー保護施設である「チンパンジー・サンクチュアリ・ノースウエスト」に引き取られました。


施設に来た当初のフォクシーは、
人間に対して
とても警戒していました。

いままで
かなりひどい仕打ちしか受けてこなかったのですから
当たり前のことです。

特に男性には、
かなりの警戒心を示していたのです。

研究所の世話人は、

引き渡しの際に

フォクシーは人には懐かない
と話していました。

保護施設では、
いろいろな玩具をフォクシーに与えましたが、

全く反応がありませんでした。

でも、
ある人形を入れた時に、
フォクシーはとても強い興味を持ったのです。

それは
トロール人形でした。

トロール人形とは、

北欧ノルウェーの伝承に登場する妖精の人形です。

ノルウェイでは、
一般的なお土産になっています。


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huffingtonpost.com

このトロール人形を持っていると、
願い事が叶うと言われています。

そして、
いろいろな色の髪の毛の人形があり、

髪の毛色によって願いの効果があるようです。

フォクシーは、
この人形を大切に扱いました。
時には、自分の子供をあやすように。

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それまでずっと心を閉ざしていたフォクシーは、
トロール人形をきっかけに、
少しずつ
心を開いていったのです。


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huffingtonpost.com

フォクシーの受け続けた虐待による心の傷は、

とても深く、

そう簡単に癒えるものではありません。

フォクシーは、
現在保護施設で、
恵まれた環境にいます。

しかし
心を閉ざしている間は、
その恵まれた環境を享受できることは全くありませんでした。

でも、
心のよりどころとなるものが見つかったことで、
フォクシーの心の中に光が見え始めました。

そして
世界が少しずつ
明るくなってきました。

この生が、
罰ではなく、
素晴らしい贈り物であるということに
少しずつ気づいていくことでしょう。


それが自然なことだから。

これは私たちにも、言えることです。

多くの未知の不安から
心を自分の安心できる領域内に閉ざしたまま
生きています。

水は上流から下流へ流れ、
花は香りを伴って開花し、
火は物を燃焼させます。

それは当たり前のこと。

それと同じように、
人は、
崇高な目的を持って生きることが自然の流れです。


心が静謐の中に入ると
自然に
高次元へ引き上げられるように感じることができます。

これが人の本来持っている性質です。

でも、

多くの人は、
その自然な流れを見失い、

そして
忘れてしまっています。

これは
自らの心を檻に入れているようなもの。

でも
その性質を
失ってしまったわけではなく、

忘れてしまっただけ。

自分の心を狭い部屋に閉じ込めてしまったことで、
忘れてしまった。

そして、
人は調和を失い、混乱し
フォクシーちゃんにしてしまったような行為を
自らにもしてしまっている。

いつかは、何かがきっかけとなって

崇高な目的を思い出すことになるでしょう。

フォクシーは、
トロール人形がきっかけとなって
心に光を見い出しました。


そして、
自分の周りが、
光に満ちていることを自覚しはじめました。

私たちも、
毎日
心を静謐に保つ時間を作り
自分に内在する光へ向かう性質を思い出せることができたなら

世界は輝き始め
光に満ちている世界へと拡がっていくことでしょう。


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Source: ひかたま(光の魂たち)

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