母の死の現実。そして、夢――。

母の夢で目覚める朝

その夢は、
ベッドに横たわっている、
すでに息をしていない母に、
私が死に装束を整えている場面だった

母が亡くなって、今年の夏で5年になる

当初は、
“母が死んだ”という現実を受け止めるのが精一杯

夢にさえ出てくる暇はなかった

が、ここのところ、夢に母が出てくる

“母の死”という現実に、
少し余裕ができたのだろうか

が、

“ベッドの上の母に
 死に装束を整える”というその場面は、

頭から離れないシーンの一つでもある

母が亡くなる1か月くらい前からは、

「いつどうなるかわからない」

という状況

昼間も父と連絡を取れるように、
携帯は手放せず、

夜中もいつでも出かけられるように、
バッグや洋服を準備していた

そんなある夜

私はベッドの中で、
うとうとと眠りに落ちようとしていた

一瞬眠ったあと、はっと我に返り、
枕元の携帯を取り上げた

その瞬間、父からの着信が鳴った

「ああ、きっと悪い報せだ...」

そのときすでに、夜中の12時を回っていた

慌てて身支度を整え、タクシーを呼び、
病院に駆けつけた

母の病室に入ると、
父はすでに来ていた

そして、父が指差す方に目を遣ると、
そこには、すでに息をしていない母が
ベッドの上に横たわっていた

これまで見たことのない、母の表情

これまで見たことのない、母の顔色...

「これが、“死ぬ”ということなのか...」

外された酸素吸入器や点滴が、
無造作にベッドの横に置かれていた

死亡確認、1時45分――

一番、脳裏に焼きついている場面である

夢は、その日の気分を変えることがある

これまでなんとも思っていなかった芸能人や
自分の周りにいる男性を好きになる夢を見たときは、
なんだかドキドキした気分にもなる

夢は確実に、現実に入り込む――

さ、

あしたは何かおいしいものでも食べよう

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Source: りかこの乳がん体験記

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