※筆者より【戦国武将の心意気④ 最終回】

その他

転生へと向かう蘇生のためには、何よりも御霊当人の気持ちが大切ですから、わたくしも、一生懸命その想いに応えられるよう祈り、御霊たちに幾度も光を入れてまいります。

そして破れた箇所は直していかねばなりません。鎧兜に、あるいは身体に突き刺さったままの弓や刃は力を込めて抜いていきます。さらには、土埃と汗、血で汚れた部分を丁寧に浄化していくという作業を、霊的に一つひとつおこなっていくのです。

武士にとって大切な装いを直していくと、今度は“本番”とも言える、肉体の結合作業です。素晴らしい鎧兜には、やはり中身(肉体)が無くてはいけません。

みるみるうちに、武士たちの姿に生気が蘇ります。溌溂(はつらつ)とした、勇ましく凛々しいお姿は、戦国の世を駆け抜けた者のみがもつ素晴らしいオーラの証です。

自らの鎧兜の姿を誇らしげに見つめ、武将をはじめとした猛者(もさ)たちは、かつての戦の様子などをわたくしにあれこれ話してくださるようになります(※武士の方々は打ち解けますと、かなり饒舌(じょうぜつ)です)。さらには、鎧や兜に秘めた想いまでをも、“これなんだがね、実は・・・”と嬉しそうにお伝えくださるのは、わたくしとして本当にありがたいひと時です。

常に死の危険に晒(さら)され、いつ命は果てるとも知れぬ戦国の武士たちは、もしかしたら、今のわたくしたちよりもずっと自らの生きざま(自身の姿)に誇りをもっていたかもしれません。

たとえ負け戦と分かっていても、お家(いえ)のため主君のため、そして人として貫かねばならぬ、という気概は、生きにくさを増したり、ひいては死期すらも早めてしまうのかもしれません。ですがその姿には、きっと尊いと言えるほどの高潔さがあるでしょう。

人間、気張るばかりではいけません。それでも時には、気張ることが生きる力になります。

その“気張る”証明として、かつての戦国の猛者たちは、一生に一度というほどに貴重な鎧兜に自身の想いを込めることで、“この姿こそが我なり”として堂々と示したのではないでしょうか。

逃げも隠れもしない、そのもっとも目立つ鎧兜にこそ、自身の“魂”を乗り移らせたのです。これこそ、まさに“入魂”です。

今、苦境の真っ只中にあるわたくしたちは、何に自らの魂を込めることができるでしょうか。

そして、子ども達が担う次世代にどのような姿として歴史に刻んでいくことができるのかーーー 自身が置かれた未曾有の状況に対し、不安な気持ちに駆られ右往左往する日々を省みるに、自分の至らなさばかりが頭をもたげてまいります。

ですが、一人ひとりの心と、さらにその心(意志)から生じた行動は、やがては国全体の姿となります。かつての戦国時代のように、生き残るか否かを、まぎれもなく“皆”で真剣に考え、明日の平穏を求めていかねばならぬのではないでしょうか。

世界のなかの“日本の民として、わたくしたちの生きる心意気が、今こそ問われています。」

以上。

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Source: 神々からのメッセージ

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