若者は宇宙人?何歳から老害?介護現場の世代間格差を埋める解決策とは?

その他

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どうも、ヨウ-P(@s_y_prince)ことYO-PRINCEです!
いろんな切り口からカイゴのヒントをお届けしています!

今日は東野幸治さんがタモリさんから受けたアドバイスをもとに介護業界を考えていきたいと思います。

40歳になったら年下の意見を聞いたほうがいい。
40歳から上の人は聞く必要ない。

詳しくはこちらの記事をご覧ください↓

toyokeizai.net

私も40歳代となり、介護業界でどのように生きていくかを考えなきゃいけないと思っている時に出会ったタモリさんの言葉はとても考えさせられるものがありました。

40歳代の自分がどうあるべきか?

各世代がどうあるべきか?

そんなことを考えながら、これからの介護現場がどうあればうまくいくのかについて書いていきたいと思います。

結論から言えば、介護現場の鍵を握るのは採用計画です!

タモリさんの思想と立ち振る舞いから学ぶべきこと

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タモリさんが「40歳になったら年下の意見を聞いたほうがいい」と言われてるのは、「笑っていいとも!」の立ち振舞いにも表れてますよね。

年下の芸人さんやタレントさんが生き生きしてますし、タモリさんは基本しゃべらせ上手なんだなと感じます。

聞き上手だからこそのしゃべらせ上手なんでしょうね。

このタモリさんの思想や立ち振舞いから学ぶべきことは何なんでしょうか??

東野幸治さんは、タモリさんのアドバイスを受けてこんなふうに言っています。

40歳を過ぎてくるとだんだん衰えてくる。僕らはテクニックでごまかしたりするけど、若い人には勝てないなって、どっかで諦めないとけないし。上の人に聞くのもいいんですけど、だいたい自分が思っている感じのことを言うんで(笑)。若い人はすっとんきょうな答えを返してくるけど刺激もある。だったら、年下の意見を聞いたほうがいいなと

東野幸治さんの捉え方は、介護業界で仕事をしてきた私も感じてきたことです。

介護の仕事だけを続けてきて40歳を越えてくると、年上の方からの意見って自分のなかにもある答えだったりするのは私もそうでした。

社会人になってしばらくの間は話す相手は年上の方ばかりで、いろんなことを吸収していました。

この年上の方からの話を良いも悪いもしっかりと聞いてきた上でのことですけど、年下の人からの話を聞くことを主としていったほうがいい時期が来るもんなんですよね。

40歳までは年上の話を聞いたほうがいい!?

タモリさんの言われていることで忘れてはいけないことは、40歳までは年上の人の話を聞いたほうがいいという前提があるということです。

温故知新という言葉がありますが、まずは先輩から盗めるものは盗むことから始めておいたほうがいいですし、それができるのは20歳代だと思うんですよね。

先輩の仕事ぶりを見たり、先輩の話を聞くという経験の中での学びはどんな仕事でも大きいものです。

余談ですが、笑い飯という漫才コンビのダブルボケという斬新な漫才スタイルも、実は温故知新から生まれたものだそうです。

笑い飯のダブルボケのスタイルを、NON STYLEの石田明さんはこう話しているそうです。

横山やすし・西川きよしが昔からやっていた。ただ、あそこまで徹底していて、しかもあれだけ完成度の高いネタに到達したコンビはいなかった。

笑い飯 – Wikipediaより抜粋

そして、笑い飯の哲夫さんはこう言っているそうです。

「昔の漫才を見ると両方ともボケているのがたくさんあった。」という認識から、温故知新の考えのもと現在のスタイルを生み出したと語っている。

笑い飯 – Wikipediaより抜粋

一見斬新とも思えるダブルボケのスタイルも、先輩方からの学びをもとにしているわけです。

若いうちは、そうやって経験も含めた学びのなかで基礎作りをしておいたほうが後々豊かな人間力につながっていきますし、年下の人から話が聞ける余裕にもつながっていくんですよね!

20歳代後半から年下の話を聞くようにしたほうがいい??

タモリさんは年下の話を聞くようにしたほうがいいのは40歳からと言われていたようですが、その区切りって今の時代はもっと早くに年下の意見を聞いたほうがよくなっているんじゃないかなと感じます。

それは、変化が速い時代だからです。

私が30歳半ばの頃に20歳前半の新人職員の理解がなかなかできずに20歳後半の後輩に相談したことがあります。

最近の若い子ってどうなん?

僕も分かんないですわ~!
3つも違うんで。

今の時代3年や5年で急激に価値観が変化していたりするんですよね…。

きっとタモリさんの時代はそこまで時代の変化は速くなかったんだと思うんです。

もしかしたら、今の時代は20歳後半ぐらいから年下の意見こそ聞かないと時代についていけなくなるんじゃないかとさえ思えてきます。

変化の速いスピード社会で変化に鈍い介護業界

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変化の速い時代のことを「スピード社会」と言うことがあるそうです。

そんなスピード社会のなかで、多くのビジネスは若者をターゲットにしています。

今や20歳代後半で20歳前半を「最近の若い子…」なんて言う時代で、5年前に若者をターゲットにしていたビジネスがもはや通用しないような時代です。

では、介護業界はどうなんでしょうか?

介護の仕事は、客層が高齢者であることから昔ながらの思想を大事にする風潮のある施設が多いと感じています。

比較的変化がゆっくりとした時代に生きてこられた高齢者の価値観は、3年や5年で大きく変わるなんてことはありません。

でも、10年も経ってくるとさすがに少しずつ変化がやってきます。

スピード社会のなかでも介護業界は客層の価値観の変化が小さいほうので、職員も変化に鈍いくなりがちなんですよね。

いつまでも演歌を聴かせることが当たり前になっていたり、このぐらいでは苦情にはならないと思っていたり…。

百歩譲って高齢者の変化に鈍くて良いにしても、私たちが変化に合わせなきゃいけないのは高齢者だけではないんです。

介護の場合の客には、当然のことながら介護している家族も含まれます

介護者は子であれば40歳代なんてこともありますし、孫なら20歳代ということもあります。

それに、客にだけ目を向けておけばいいわけではありません。

人材確保の視点も大事ですよね!

若い職員を呼び込めない施設は早く手を打たないとヤバイです!

そうなんです!

介護人材不足が深刻化している介護業界においては、客層にターゲットを当てて変化に鈍くなっている場合ではないんです。

若年層の価値観の変化にこそターゲットを当てて、若年層の人材確保・定着・育成に力を入れなきゃヤバいんです!

20歳代の職員がいない施設は10年後は皆40歳代以上の施設になっちゃいます…。

20歳代の職員の話を聞く機会がなければスピード社会についていけなくなっちゃいます…。

そんな時代の変化に追い付いていない施設では20歳代の職員が働きたいと思えなくなっちゃいます…。

20歳代の職員が採用されたとして、年齢近い職員がいなくて、30歳代の職員さえもいなければ20歳代の職員は施設のなかで浮いちゃいます…。

こんなふうに考えていくと、変化に鈍い介護業界は今変わり始めておかないと本当にヤバいことになることは容易に想像できますよね…。

タモリさんの言う「40歳で年下の人の意見を聞きはじめる」のでは遅いと思うんですよね…。

変化に鈍い業界なだけに、もっと敏感にならないといけないと思うんです。

若い世代の理解に重点を置いた世代間格差を埋める組織作り

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スピード社会においては、未来を担う若い世代の思想が常に重要になってきます。

20歳代はすぐに30歳代になってしまいますし、そうしているうちにまた違う感覚を持った10歳代が社会に飛び込んできます。

常に時代を先読みしていかなければいけません。

ところが、すでに後れてしまっている介護業界では、20歳代の職員が入社するとその実態に驚かれることも少なくありません。

え?これぐらいの茶髪でダメなんですか?

Wifi使えないんすか!?

記録手書き??

こんなレベルの施設も多いものです…。

さて、20歳代の職員がキョトンとしてしまうことがないようにするにはどうしたらよいんでしょうか?

20歳代の職員を生かすためには!?

例えば、20歳代の職員が「今度食堂でKing Gnu流していいですか?」と言ってきたとして、40歳代の職員は「King Gnuかぁ…。どうやろなぁ…。」と悩む人が多いと思います。

50歳以上の職員だと「キングヌー???外人さん?」ってレベルの人もいるでしょう。

ここへ30歳代の職員がいると「King Gnuイイやんか!流してみる?」となるかもしれません。

さて、King Gnuの曲を食堂で流すことの是非はさておき、20歳代の職員の意見が尊重される組織にするにはどうしたらよいでしょうか?

その答えは、30歳代の職員の存在が鍵を握るということです!

30歳代の職員がいなければ、King Gnuの曲が食堂で流されれるかどうかについて議論さえされないことになりますよね。

これでは、若い世代はその職場から離れていってしまいます。

20歳代の職員の思考の理解者になれるのは一番近い世代である30歳代の職員なわけです。

そして、40歳代の職員は1つ下の世代の30歳代の思考ぐらいなら理解できるので、30歳代の後押しがあれば食堂でKing Gnuが流れるまであと一歩!

ここまでくると、50歳以上の職員は「まぁ流してみよか?」となっているはずです。

こうした近い世代同士で認め合える関係が組織の中にあれば20歳代の職員の意見が反映されやすくなり、未来を担う若い世代の思想を大切にできる職場環境が作っていけるわけです。

King Gnuをあまり知らない方はこちらの記事をご覧ください↓

www.yo-prince.net

50歳以上の職員も生かせる!?

では、50歳以上の職員は20歳代の職員のために必要なんでしょうか?

例えば前述の例のKing Gnuを古賀政男に変えるとどうなるでしょう?

立場逆転ですよね??

50歳以上の職員が「古賀政男の歌をホールで流そか!」と言ったとします。

20歳代の職員は「誰すか?」となり、30歳代の職員は「前に聴いたことはありますけど…どんな曲でした?」となります。

40歳代の職員は「ええやないですか!聴いてみたら結構ええ曲やで!古賀政男いうたらなぁ…」と若者たちに説明をしてくれることでしょう。

50歳以上の職員は客層に一番近い年齢層として利用者の理解者になりやすい層です。

高齢者のことをより正しく理解してもらうためには50歳以上の職員の力って必要なんですよね!

もちろん年齢が近いというだけで50歳代の意見が正しいとは決めつけられないのが介護で、King Gnuがハマる利用者もいれば、古賀政男がハマる利用者もいるわけです。

そうやって客層への意識も保ちながら、若い世代の意見を大切にできる組織を作るためには、近い世代同士で認め合える関係を作っておくことが大切なわけです。

で、そういう組織をどうやって作るかと言うと採用計画が重要になってくるわけです!

とりあえず、古賀政男をあまり知らない方はこちらの記事をご覧ください↓

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採用は計画的に!

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ろくに人も来ないのに、採用計画なんて意味ないっしょ!

これが意味あるんです!

とにかく誰でも人を雇おうと闇雲に採用活動を行っている施設は、きっと介護現場では不満だらけだと思います。

え~!なんでこんな人雇ったん!?

またおっちゃんやん!

育てろ育てろって言うけど、無理やし!

こんなことでは結局誰かが辞めちゃうだけなんですよね…。

定着につながらなきゃ確保も意味がありません。

ここは思いきって介護現場のニーズに合った採用計画を立てて、その計画に基づいた採用活動をしてみましょう!

では、どんな採用計画を立てるべきか??

この記事で書いているとおり、各世代をバランスよく配置できる組織作りを目標にすることにしましょう!

20歳代が少なければターゲットは20歳代!

40歳代が少なければターゲットは40歳代です!

もちろん男女比も考えたほうがいいと思います。

ちなみに、今だけを見ていてはいけません!

5年後、10年後に施設がどうなっているのかを調べてみておくと、先を見据えた採用活動も可能になってきます。

なので、中長期的な採用計画を立てておくと、採用活動の幅は広がるはずです!

例えば、今40前後の男性職員が多いと、10年後はどうでしょう??

50歳代のオジサマばっかりの施設になってしまいます…。

オジサマが悪いわけではないですが、オジサマばかりの施設に職員が入ってくるでしょうか?

利用者の入所申込みがあるでしょうか?

そうなると、採用ターゲットはどこに置くべきかを考えるわけです!

今40歳代の男性が多いことを利用しながら、まずは30歳代男性や40歳代女性の採用を目指してみるとうまくいくかもしれません。

そのうえで、5年後には20~30歳代の女性をターゲットにしてみると、「各世代バランスよく」の目標に向かって少しずつ修正できるような気がしませんか?

世代の偏りすぎた施設では、いきなり「各世代バランスよく」を目指すことは無理なので、身の丈に合わせてスモールステップで取り組んでいけばいいと思います。

こんなふうにして考えてみると、採用活動もうまくいくように思えてこないでしょうか?

介護士さんが直接採用活動に携わることがあまりないことだとは思いますが、今の施設の現状でどんな採用計画があればいいかを考えてみることは面白いと思います。

もしあなたの働く施設に採用計画がないとしたら、こんな話を上司に持ちかけてみてはいかがでしょうか?

理解してもらえたらラッキーぐらいの気持ちで!

採用計画が出来たらあとはどんな採用活動をするかですね!

一例としてこんな記事を書いています↓

良かったら覗いてみてください↓

www.yo-prince.net

まとめ

40歳になったら年下の意見を聞いたほうがいい。

タモリさんは、いいことを言いますよね!

でも、今の時代なら、遅くとも40歳までに年下の意見が聞けるようにしておいたほうがいいと思います。

30歳代で年下の意見を聞けるようにしておいたほうがいいぐらいです。

40歳代がいきなり20歳代の意見を聞いても世代間格差がありすぎてついていけないかもしれないですから…。

若者は宇宙人だ…なんてことが言われるぐらいですから…。

せめて近い世代の意見を聞くのが一番効率が良くて、各世代が近い世代の年下の意見を聞くようにすれば最高の関係ができるんじゃないかと思っています。

そして、ここに書いてきたことは、高齢者を相手にした仕事がゆえに、年上の意見を聞くという逆の流れも必要だということです。

年輩の職員さんを老害なんて言っている場合ではありません(例外はあります…)。

というわけで、介護現場にはどの世代の職員もいたほうがいいと思っています。

各世代の職員がいて、近い世代同士でコミュニケーションがうまくとれている施設が最強だと思っています。

そんな最強施設を作るために、まずは採用計画を立てて、各世代の職員を揃えていきましょう!

40歳代になった自分が今できることは何かを考えたときに、まずはこういう提案を施設にしていくことであり、できることなら率先してこうした取り組みを実践に移すことだと思っています!

年輩の職員を老害と言わせず、若い職員を宇宙人と言わせないためには、間に立つ30~40歳代の職員が鍵を握っているわけです!

 

※今回の記事では世代間格差を分かりやすく説明するために、若者は宇宙人、年輩の職員は老害…といった好ましくない表現を使っています。実際に介護現場では聞いてきた表現ではありますが、そんなことばかりではありません。若い子のなかにも固いことばかり言う人はいますし、50歳以上のなかにも突拍子もないことを言われる人はいます。結局は人によるんだということを補足しておきたいと思います。

Source: すべての道は介護に通ず【暮らしかるモダンなブログ】

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